【中国】小米の24年3Qは4%増益、スマホ堅調
スマートフォン世界大手の小米科技(北京市、シャオミ)の香港上場企業である小米集団(シャオミ・コーポレーション)が18日発表した2024年第3四半期(7~9月)決算は、中国の会計基準による調整後純利益が前年同期比4.4%増の62億5,200万元(約1,340億円)となった。スマホなどの主力部門が堅調だったほか、電気自動車(EV)が順調に売り上げを伸ばしたことも最終利益を押し上げた。公正価値の変動による評価益の拡大も増益に寄与した。 国際会計基準の純利益は前年同期比9.8%増の53億5,240万元だった。 営業利益は20.6%増の60億4,126万元。粗利益率は20.4%となり、前年同期から2.3ポイント下がった。主力の「スマホ・AIoT(人工知能=AIとモノのインターネット=IoTの融合)」部門は20.8%、イノベーション部門は17.1%だった。 売上高は30.5%増の925億654万元となり、四半期ベースの過去最高額を更新。スマホ・AIoT部門のうち、スマホの売上高は13.9%増の474億5,230万元で、全体の51.3%を占めた。粗利益率は11.7%で、4.9ポイント下落した。コア部品の価格上昇や競争の激化などが影響した。 スマホ出荷台数は3.1%増の4,310万台。調査会社のカナリスによると、出荷台数ベースで見た同期の世界シェアは13.8%で、3位を維持。1台当たりの平均販売価格(ASP)は人民元換算で10.6%上昇の約1,102元。 IoT・生活家電の売上高は26.3%増の261億220万元。中でもスマート家電が54.9%増、タブレット端末が36.5%増、ウエアラブル製品が40.2%増だった。中国本土はエアコンの販売が好調で、海外ではタブレット端末の売り上げが伸びた。粗利益率は2.9ポイント上昇の20.8%で、過去最高を更新した。 インターネットサービスの売上高は9.1%増の84億6,280万元となり、過去最高額。広告収入の増加が要因。粗利益率は3.1ポイント上昇の77.5%となった。 同社の9月末時点の月間アクティブユーザー数は世界全体で6億8,580万人となり、過去最多を更新。前年同月末から10.1%増えた。 EVを含むイノベーション部門は96億9,710万元を売り上げ、EVからは約95億元を計上した。小米の子会社、小米汽車は3月下旬に同社初のEVセダン「SU7」の販売を開始した。第3四半期の引き渡し台数は3万9,790台。1台当たりのASPは23万8,650元だった。 市場別の売上高は、中国本土が44.6%増の523億4,784万元、海外は15.8%増の401億5,869万元。 研究開発(R&D)費は19.9%増の59億5,680万元だった。9月末時点のR&D人員は2万436人となり、全従業員の48.6%を占めた。 24年1~9月期は、中国の会計基準による調整後純利益が前年同期比31.7%増の189億1,830万元、売上高は29.9%増の2,569億119万元となった。 ■EVは通年13万台納車へ 小米は、SU7の24年通年の引き渡し台数を13万台とする新たな目標を掲げた。従来は12万台に定めていた。