「Mr.都市伝説」関暁夫が緊急提言! ″真偽不明のネット情報″との賢い向き合い方
「日本人はデジタルに支配されている」
「思い返せば、俺は常に世間が知るより5年くらい早く、″この先に何が起こるか″を話してきたんだよね。未知のウイルスが猛威を振るうことも、’15年頃には指摘していたから」 それ本当に本物? YouTubeやTikTokに増えつつあるAI製の「ニセ動物動画」たち【画像】 独特の抑揚をつけた語り口で振り返るのは、「Mr.都市伝説」こと関暁夫(49)。関は10月に新著「Mr.都市伝説 関暁夫の『ダンダダン』超常現象解体新書」(SBクリエイティブ)を上梓している。 今年11月投開票のアメリカ大統領選では、真偽不明の情報が大量に拡散され、選挙情勢・結果に少なからぬ影響を与えた。同じような現象が、日本の兵庫県知事選でも起きている。フェイクニュースや陰謀論までもが流布し、政治にまで影響を与える時代となったのだ。 混沌とする超情報化社会をどうサバイブすればいいのか!? 古代文明の謎から政治の裏側まで様々な情報を独自の視点で分析し、一世を風靡した関が、「真偽不明のネット情報との賢い向き合い方」をFRIDAYに明かした。 ◆スマホはますます「洗脳の道具」になるだろう 「先の大統領選ではXのオーナーを務めるイーロン・マスク氏がトランプ氏を全面支援し、見事に当選させている。デジタルコミュニティにどれだけ影響力があるかを見せつけた形だ。ほとんどの人が、自分が直接見聞きしたことより、スマホやPCの画面に書かれていることを信じる世の中になっちゃっているんだな。 今のお年寄りはスマートフォンにはあんまり触れないようだけど、これからは全世界でほぼ全員がスマホを手にしている時代が来る。だから、スマホはますます『洗脳の道具』になっていくだろうね」 関は、「日本における『スマホによる洗脳』は他国より進んでいる」と続けた。 「日本人は、″自分たちは洗脳なんてされない″と思い込んじゃっているフシがある。けど、今は大半の人の情報を集める手段がSNSになっちゃっているじゃない。アプリひとつに国民が支配されてしまっていることの証左なんだよね。無意識のうちに洗脳されているんだから、日本人の思考をコントロールするなんて、いたって簡単なことなんだ」 ◆「身体のいらない世界」へ 関が危惧しているのは、″デジタルによる支配から抜け出す道筋が全く見えない″という点だ。 「いま子育てをしている人たちの多くが、子供が泣いたらすぐタブレットを与えているわけだ。物心つく前からタブレットで動画を見て、それで泣き止んで……と繰り返していく。原初の体験がこうなると、人間の言うことよりも、デジタルデバイスの画面に映し出されているもののほうを信用するようになるのは当然のことだよね」 では、デジタル支配から抜け出し、日々、シャワーのように大量に浴びている情報の真偽を見抜くためには、何が必要なのか。関が語気を強める。 「仮想現実であるデジタルに入り浸りすぎちゃうと、生物として命の危機を感じ取る本能が失われていくんだよね。抽象的かもしれないけど、『アナログに触れる時間を少しでも作っていけ』としか言えないかな。 そもそも、情報って足で稼がないといけないものだからね。機械に主導権を持たれている状況を脱しなきゃいけない。『事実』として流れてくる情報って、実は『事実とされているもの』なんだ。自分が触れているものは、洗脳のための材料かもしれないと思って接することが大事だね」 関はアナログへの回帰を提言するが、皮肉にも世界規模でコミュニケーションの在り方の主体はデジタルになりつつある。これを突き詰めた先にあるのは、「身体のいらない世界」だという。 「これからVR空間でアバターを用いたコミュニケーションが本格化する。近い将来、バーチャル空間上に自分の意識や感情を置いておけるようになる。つまり、人間の精神を身体から解脱できるようになるんだよね。そうしたら、アバターを使うことに喜びを感じて、現実世界の身体がいらないと主張する人も出てくるだろう。解脱中の身体を別の人に貸すなんていうビジネスも出てくると予言しておくよ。デジタルとアナログのどちらがいいか、選択を迫られることになる。その時までに、どの道を選ぶか決めておかないといけないんだ」 この熱弁を信じるか信じないかは、あなた次第だ――。 『FRIDAY』2024年12月27日号より
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