ヤマハYZF-R15試乗「125から排気量31ccアップ、約3万円アップ」その差分に価値はどれくらいあるか?
ヤマハYZF-R15「155cc水冷単気筒を搭載するスーパースポーツ」
2023年10月に原付二種のYZF-R125と同時に発売された155ccエンジンのYZF-R15。この2車は車体が共有で、排気量が異なる兄弟車だ。YZF-R125と同様にインドネシアで生産されるが、150cc前後の排気量帯は東南アジア市場で主力となっている。 それゆえ、コンパクトというより相応にボリュームのある車体サイズ。車重はYZF-R125と同様の141kgだが、搭載される水冷単気筒エンジンはYZF-R125の15psに対し、YZF-R15は19ps。よりパンチの効いた走りを期待したくなる。 ヤマハが千葉県の茂原ツインサーキットで開催した報道陣向け試乗会に参加し、YZF-R125に続き、YZF-R15をテストした。 【画像11点】ヤマハYZF-R15の足つき、機能、全ボディカラーを写真で解説 ライディングポジションはスーパースポーツとしては平均的なものだろうが、しばらくスーパースポーツ系に乗っていない50代のオジサン的には上体の前傾姿勢が相応にキツく感じる。しかし、ライダーが車体に接するタンク、足元のステップ&プレートといった部分のホールド性は良好で、姿勢を保持するのに違和感はない。 YZF-R15はYZF-R125の車体は共通とヤマハから説明を受けたものの、セパレートハンドルのグリップ絞り角はYZF-R15の方がわずかに開いていて幅広く、バーエンドも少し上がっているように感じた。組付け時における多少のセットアップの誤差かもしれないが、YZF-R15は心持ちゆったりした乗車姿勢に感じた。 ■ヤマハYZF-R15のデザイン・車体構成 空力特性に優れたカウル、M字型ダクト、2眼ポジションランプなどYZF-Rシリーズ共通の要素を取り込んだデザイン。パッと見でわかるYZF-R125との外観上の違いはエンブレムくらいしかない。 軽さと強度剛性を両立したスチール製のデルタボックス型フレーム、インナーチューブ径37mmの倒立フロントフォーク、軽量化とマスの集中化に貢献するアルミスイングアーム+リンク式モノクロスサスの車体構成はYZF-R125と共通。