萩Ｓを制したビップデイジーだが…

［ＧⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ＝２０２４年１２月８日（日曜）２歳牝、京都競馬場・芝外１６００メートル］ 　穴で買いたい！と思った馬に懸念材料や不安点があるのは当然だ。だから人気にならないわけで、逆にいえばそれらを解消できれば思い切って馬券を買うことだってできる。２歳牝馬同士の決戦・阪神ＪＦとて例外ではない。 　ビップデイジー（松下）の場合は紫菊賞からの２００メートルの距離短縮が気になるところ。初戦がマイルだったとはいえ後方からやや不器用な競馬でもあったので、「ペースに対応できるのか」と感じている人もいるだろう。そこで確認したいのが前走後、鞍上の幸が発したコメントだ。 「一度使ったことで馬はさらに良くなっていましたね。しまいはいい脚を使ってくれました。２走目でハミがかりは良くなっていたので、これから折り合いについては気をつけた方がいいかもしれません」 　注目は後半部分。折り合いを心配しているが、これは前進気勢が出てきていることの裏返し。距離が短くなったときに必要なものだ。だからこそこのマイルＧⅠに矛先を向けたのかも…と想像すれば大いに食指が動く。 　一方、ファンタジーＳで６着に終わったスリールミニョン（高橋康）はコンスタントに使ってきたことによる〝上がり目のなさ〟が指摘されている。しかし、先週、東スポ競馬Ｗｅｂの「記者メモ」に書き込まれたメモには…。 〝２歳牝馬ながら「負荷をかけてもカイ食いが落ちず、しっかりやれるのは心強い」と陣営。帰厩当初から前走よりいい状態でいけそうな感触があったとのことで、永島まなみが騎乗した坂路での１週前追いもラスト１ハロンからの反応は抜群だった〟とあった。 　カイ食いが悪いと大一番を前に負荷をかけられないことがあるが、若い牝馬特有の悩みがないこの馬は問題なし。使いつつ状態が上がってきているのなら、一発の可能性も十分だ。