定岡正二・篠塚和典の深掘りトーク! テーマ「2023年セ・リーグ」【昭和ドロップ!】
写真=BBM
書籍発行後、初の『昭和ドロップ!』はちょっと寂しく、定岡正二さん、篠塚和典さんの2人。前回はWBCの話でほぼ終わってしまったので、今回はまず2023年のセ・リーグの戦いぶりをテーマとします。「野球の話ではふざけられない」という定岡さんの言葉どおりマジメテーストです。爆笑話を期待の方は、ぜひ書籍をご購入ください(取材は交流戦前)。 いつもと同じ、都内のとある和食屋さんのお昼時。まずは、定岡さん、篠塚さんに読者プレゼント用の書籍『昭和ドロップ!』にサインをしてもらった。4人全員のサイン入りを準備しようと、鳥取在住の川口和久さんには上京した際に書いていただき、今回でコンプリート予定だったが、槙原寛己さんが急きょ欠席。4人のサイン入り本完成は残念ながら持ち越しとなった。 転んでもただでは起きない(?)のが『昭和ドロップ!』だ。対談後、定岡さん、篠塚さんによる槙原さんイジリ込みの宣伝動画を撮影。すでに週べのツイッターにアップしているので、ご興味のある方はぜひ。自画自賛の快作です。 ──まずはここまでのセ・リーグの戦いを振り返っていかがですか。定岡さんが開幕前に優勝予想をしたヤクルトは元気ないですね。 定岡 3連覇は難しいことだし、先発には不安はあったけど、高津臣吾監督は、WBCの栗山英樹監督っぽいところがあるじゃないですか。選手に寄り添い、選手のやり繰りがうまい。サッカー・ワールドカップの日本代表・森保一監督もそうだったし、流れもあって、今年は寄り添い系の高津ヤクルトかなと思ったんですが、村上宗隆があそこまで落ち込むとは思わなかったですね。 篠塚 僕は今年の村上のスタートは、あまりよくないと予想していました。 定岡 シノは、ずっとそう言ってたね。 篠塚 やっぱり三冠王を獲った次の年は研究もされるし、プレッシャーも相当掛かりますからね。彼は若いし、まだ、自分の状態が落ちたとき、どう修正していくかという引き出しが多くない。昨年の55本塁打のあととか、WBCも最初は打てなかったでしょ。力は十分にあるのだから、WBCで栗山監督も言っていたように、ここがもう一つ大きくなる正念場でしょうね。 定岡 逆に言えば、あれだけ苦しみながら、シーズン最後の打席で56号を打って、WBCでは準決勝、決勝で打ったんだから、持っている男であることは間違いないよね。チームもそうですが、このままでは終わらないと思いますよ。 ──ちなみに、お二人の開幕前のセの順位予想は、定岡さんがヤクルト、阪神、DeNA、巨人、中日、広島。篠塚さんは巨人、阪神、DeNA、ヤクルト、広島、中日でした。 定岡 阪神は予想以上にいい野球をしていますね。ピッチャーは西勇輝、青柳晃洋の調子が今一つの中で、大竹耕太郎、村上頌樹の2人が先発で出てきたし、攻守のバランスの取れた非常にいい戦いをしていると思います。 篠塚 阪神は岡田彰布が監督になって変わるんじゃないかって思っていました・・・
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週刊ベースボール