英ブランド「マルベリー」のCEOが退任 後任は「ガニー」の前CEO
23年度は4%減収の見込み
マルベリーは以前から成長が鈍化していたが、18年に卸先の英百貨店ハウス・オブ・フレーザー(HOUSE OF FRASER)が破綻したことによる300万ポンド(約6億円)の特別費用の計上、その後のコロナ禍、また英国がEUを離脱したことに伴い20年末に外国人買い物客向けの免税措置を廃止したことなどの影響で、さらに苦境に。業績を改善するべく、直営ビジネスの強化や、売り上げの約90%を占めるレザーグッズへの注力といった施策を取ってきたものの、結果は芳しくない。23年3月期の売上高は前期比4.4%増の1億5910万ポンド(約326億円)と増収だったが、コロナ禍前である19年の1億6630万ポンド(約340億円)を下回っている。また、同社が24年5月1日に発表した速報によれば、マクロ経済の悪化やラグジュアリー需要の低下などにより、24年3月期の売上高は同4%減(現地通貨ベースでは2.7%減)になる見込みだという。