１０月２２日、ドイツのショルツ首相（写真）は、経営者団体のドイツ使用者連盟（ＢＤＡ）で演説し、２年連続のマイナス成長見通しとなった国内経済立て直しのため「再びパイ（経済規模）を大きくしなければならない」と強調した。写真はドイツのベルリンで９月撮影（２０２４　ロイター／Liesa Johannssen）

[ベルリン ２２日 ロイター] - ドイツのショルツ首相は２２日、経営者団体のドイツ使用者連盟（ＢＤＡ）で演説し、２年連続のマイナス成長見通しとなった国内経済立て直しのため「再びパイ（経済規模）を大きくしなければならない」と強調した。投資促進に加え、国内外の優秀な人材確保、行政改革などに取り組む方針を表明した。 首相はインフレや高金利、地政学的対立が成長の足かせになっていると指摘。エネルギーコストを抑えつつ、環境面に配慮した持続可能社会を念頭に置いた成長政策を計画していることも表明した。 労働力確保を巡っては、外国人も含め、より多くの優秀な人材の確保に加え、フレックスタイム制や年金受給開始年齢を一段と柔軟化することが重要だと述べた。 これらに加え、ドイツ政府は金融センターとしての位置付け強化を目指していることや、欧州連合（ＥＵ）の欧州委員会が資本市場統合を成し遂げる重要性を強調した。 首相はさらに、ＥＵの官僚主義が投資の妨げになっていると批判し、抜本的な措置を取るよう求めた。