豊かな水の湧き出る山でランドネを満喫!|南太平洋に浮かぶ島・ニューカレドニアの海と山を歩く#1
豊かな水の湧き出る山でランドネを満喫!|南太平洋に浮かぶ島・ニューカレドニアの海と山を歩く#1
世界地図を広げると、日本のずっと南、オーストラリア大陸の東側に小さな縦長の島を見つけることができる。四国とほぼおなじ面積のその島は、海も山も町も魅力的な、アウトドアフィールドだった。
豊かな水の湧き出る山でランドネを満喫!/Mont-Dore(モンドール)
モンドールの標高は約772m。旅の拠点となる首都ヌメアから登山口までは車で約45分。アクセスよし、おいしい水あり。島の山、そして海外のトレイルならではの眺望を堪能できる。 旅をしたのは 安仁屋円香(左) ランドネ編集部員。海も好きな山派。海外経験は今回で4カ国目。山ばかり歩いてきたため、ビーチリゾートは初。水着の準備なし。 田中沙季(右) ランドネ営業担当。山も好きな海派。留学経験があり語学堪能、海外旅行も大好き。いつでも海に入れるよう、水着の準備は万端!
赤茶色の大地を進み、山の上を目指して
「ランドネ」とは、フランス語でトレッキングを意味する言葉。いま私たちがいる場所は、フランス領ニューカレドニアの山の上。まさに「Randonnée」を楽しんでいるところだ。 平均気温は24度。半袖のTシャツに、薄手のアウターを羽織るとちょうどよい気候。つまりは「アウトドアを楽しむのに、いちばんいい季節」が、一年をとおして続く国。なぜそんなランドネ向き〞な場所を、いままで知らなかったのか。世界の広さを感じながら地図を開くと、初めて知ったその小さな島は、南太平洋の海の上に浮かんでいた。 訪れたのは9月下旬。日本と真逆の季節が流れるニューカレドニアのいまは春。天候の安定するベストシーズンだと聞いて、山旅運のよさに感謝した。青い海、ビーチリゾートのイメージを強くもつこの島に、歩ける山はあるのだろうか。聞けば、西部と東部に分けるように、島の中心に山が連なり、数多くのトレッキングルートが延びているという。そのなかから、私たちが選んだのは、南部にあるモンドール。地元の人に親しまれる、ミネラルウォーターとおなじ名前の山だ。その形は、ニューカレドニアの先住民族・カナックの暮らす伝統的な家屋「カーズ」のような三角形をしている。いくつかの点がつながり、私たちは山歩きの準備を進めることにした。 行動食となる食べものを求め、地元のスーパーやコンビニをめぐると、量り売りのナッツやチョコレートが売られていて、それを小さな紙袋に詰め込んだ。小さなスーパーの棚に所せましと並べられたフランスパンは、旅らしさを感じる光景だった。飲み水は、本場モンドール〞の水を汲んでいこうと、空のボトルを調達した。 登山口に到着すると、待ち受けていたのは赤茶色をした大地。風は想像以上にさらりとしている。乾いた大地に、松の木やオリーブ、シャクナゲみたいな植物を見つけたけれど、名前はわからない。目に入るものすべてが新鮮であり、先に続く道も、ふり返った先に広がる景色も、日本では味わえないものだった。 視界の開けた休憩スポットからは、青い海が見える。大きな岩に腰かけながら汲んできた水を飲むと、体のなかに染みわたり、いまモンドールの山のなかにいることを実感した。 <【旅に役立つmemo】ルートや現地ルールの確認を忘れずに! > パンフレットや島の地図などは、ニューカレドニア観光局HP でダウンロード可能(登山口の場所はグーグルマップで確認できる)。トレッキングルートの詳細は、登山口にある案内板をチェック。マイボトルは大型スーパーで調達可。 <【旅に役立つmemo】水や行動食の調達は地元スーパーへ> ミネラルウォーターやお菓子などは、商品ラインナップが豊富な大型スーパー「カジノ」や、ガソリンスタンドに併設するコンビニなどが便利。通貨はフレンチ・パシフィックフラン(CFP/XPF) 。