運転手だけじゃなかった「バスガイド」も人手不足で生まれた『リモートバスガイド』最大20台を同時に...修学旅行生と『最後の合唱』も対応可能 新たな職業に
深刻なバスガイドの減少
櫻井さんは高校を卒業して奈良交通に就職。入社した34年前はバスガイドが約200人という大所帯でした。結婚後、職場を離れましたが、子育てが終わり復帰すると、バスガイドの取り巻く環境は変わっていたといいます。 (櫻井史子さん)「22年ぶりにこの会社に戻ってきたときに、すごくガイドが少ないんやということもわかって。もうすぐ1桁になりそう…となってきたので、ガイド不足が深刻なんだなというのもわかってきました」 現在、奈良交通に所属する正社員のバスガイドは17人。一方で、修学旅行などでガイドを希望する団体はまだまだ多く、人手不足やニーズの多様化が課題になっていました。こうした中、複数のバスを同時にガイドできるリモートシステムを開発して、今年5月から本格的に導入。5人のリモートバスガイドで、5月6月の修学旅行シーズンは、29の学校のべ117台を案内します。 (櫻井史子さん)「慣れるまでは大変なんですけど。働き方改革のひとつとして、年相応の年齢にあったガイドの仕事になると思います。まだ頑張らせていただきます。この『女優ライト』がある限り」
リモートでも飽きさせない!楽しんでもらえる工夫
バスは龍安寺に到着。生徒たちが参拝している間も休む暇はありません。案内の資料や説明に使うイラストを準備をします。 (櫻井史子さん)「これツールなんですね。今から金閣寺を使おうと思っています」 別のブースでは千葉県からの修学旅行生をリモートでガイドしていました。 (奈良交通バスガイド 赤木悦子さん)「赤と白のタワーが見えてきますが京都タワーでございます。京都タワーのマスコットは、たわわちゃんといいます」 案内するのは赤木悦子さん(42)。リモートの必需品があるそうです。 (赤木悦子さん)「ネタ帳です。(Q何が書いてある?)これ何かわかりますか?くいだおれ人形です。私が書きました」 大阪の観光名所はこのネタ帳で案内。有名スポットのイラストや、手作りのクイズなど、リモートでも飽きさせない工夫をしています。