最後の最後まで混戦だった日本代表争いは「1つのトリック」が明暗を分けた。「オリンピック予選シリーズ(OQS)」ブダペスト大会 男子スケートボードストリート種目
大会結果
優勝 : 堀米 雄斗 (日本) 283.01pt 2位 : 小野寺 吟雲 (日本) 276.46pt 3位 : 白井 空良 (日本) 270.02pt 4位 : リヒャルド・トゥリー (スロバキア) 266.09pt 5位 : マティアス・デルオリオ (アルゼンチン) 265.57pt 6位 : ブレイデン・ホーバン (アメリカ合衆国) 255.02pt 7位 : 根附 海龍 (日本) 254.72pt 8位 : ケルビン・ホフラー(ブラジル) 178.62pt
最後に
見事な劇的逆転優勝、大逆転でのパリオリンピック出場を決めた堀米雄斗。 前人未到のスケートボードオリンピック連覇に期待がかかる結果となった。 今大会の結果により、日本代表として小野寺吟雲、白井空良、堀米雄斗がパリオリンピックに出場内定。 堀米はこれまでのオリンピック予選では思うような結果が出せず、非常に苦しい約2年間だったが最後の最後でしっかり結果を出すのは流石という言葉以外が見当たらない。一方ここまで好調だった根附海龍は最終戦で逆転されてしまい、あと一歩のところで悲願だったパリオリンピック出場を逃してしまった。 このことから約2年間の戦いが、1つのトリックで明暗を分ける厳しい勝負の世界だということを改めて痛感させられたOQSブダペスト大会。 今大会でも表彰台を独占するなど「お家芸」と言われるほど、日本のスケートボードストリートが世界トップレベルであることを完全に証明している。その中で国内代表争いを強いられる世界一過酷なオリンピック出場権争いだと言っても過言ではない。これらを見事勝ち抜いた、小野寺、白井、堀米はパリオリンピックでもメダルに期待したい。 もう一つ熾烈な代表争いを繰り広げていたアメリカのパリオリンピック出場権争いはナイジャ・ヒューストンとジャガー・イートンが出場ほぼ確定する位置につけており、残りの1枠をクリス・ジョスリンとブレイデン・ホーバンが争った。 クリスがセミファイナルで敗退したため、ブレイデンは3位以上で逆転でのパリオリンピック出場権獲得だったが6位だったため、クリス・ジョスリンのパリオリンピック出場が確定した。 なおブレイデンのトリックセクションでのスコアが今大会3位の白井よりも上回っていたため、日本の根附同様ランセクションでのラストトリックのミスが大きく明暗を分けた可能性が高い結果となった。 このように、長期間に渡る各国代表争いが1つのトリックで全てを変えてしまうのがスケートボードである。そして、パリオリンピックスケートボードストリート男子は全22ライダーが確定となった。 パリオリンピックでもこの「1つのトリック」で明暗を分けることが起こる可能性がある。前回オリンピック王者、堀米雄斗の連覇か。あるいは新たなオリンピック王者の誕生か。 全ての可能性があるパリオリンピックスケートボード男子は、いずれにせよ世界最高峰のクオリティの大会になることは間違いないだろう。
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