試乗速報【インディアン新型スカウト】エンジンは1250ccに!「走り」と「快適」それぞれのトップ2機種をテスト
インディアン 101スカウト「高出力型エンジンに倒立フォーク、ブレンボキャリパーを組み合わせる」
新型スカウトシリーズで最も走りを意識した装備を持つのが101スカウトだ。タイヤは前輪130/60B19、後輪150/60R16で、後輪はラジアルとなる。 シングルシートを採用するとはいえ、ライズアップされたバーハンドル、フォワードステップによるライディングフォーム──こうした構成はいかにもクルーザー的だが、走り出すと旋回性、加速などすべてに軽快性を感じられる。 低回転からナチュラルにトルクを生み出すエンジン制御も良い。前輪16インチのモデルで感じたアクセル微少開度でのもたつき感がなく、ライディングモードは「ツーリング」で十分。これは後に乗ったスポーツ・スカウトでも同様の印象だったから、テストした前輪16インチモデルとECUマップの何かが違っていたのか。後で開発者に聞いたが「同じだよ」との答えだった。慣れの範疇だったけど……。 話を101スカウトに戻すと「ツーリング」でも充分楽しめるが、ワインディングでこのバイクの真髄を味わうなら「スポーツ」がおすすめだ。 105馬力から111馬力となったエンジンは、4500回転以上になるとさらにパワフルさを楽しめる。それでいてダブルディスクと4ポットキャリパーのフロントブレーキが生み出す制動力がしっかりと受けとめてくれるので安心だ。 サスペンションの吸収性は作動性がとてもよく、快適。こちらもストローク量は3インチとなっているが、専用リヤショックがもたらすロードホールディング性能が他モデルより優秀なのは走り出してすぐに伝わってきた。 101スカウトは新型スカウトシリーズの中で価格的に最上級という位置づけとなる。当然というべきか、装備も「リミテッド+テック」が標準。 ブラックに仕上げられたエンジン・エキゾーストまわり、削り出しフィニッシュのライザー、専用グラフィック、ビキニカウル、バーエンドミラーなど、クルーザーやスポーツバイクのアイコニックなパーツを組み合わせるが、そのまとまりも綺麗だ。 高速道路をクルーズコントロールで流す時も、ワインディングを攻める時も、また眺めているときも、常にライダーへ楽しさを与えてくれるのが101スカウトという存在だ。 ■インディアン 101スカウト主要諸元 [エンジン・性能] 種類:水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ ボア×ストローク:104mm×73.6mm 総排気量:1250cc 最高出力:82kW(111hp)/── 最大トルク:109Nm(11.1kgm)/6300rpm 変速機:6段リターン [寸法・重量] 全長2206 全幅:956 全高:1155 ホイールベース:1562 シート高:680(各mm) 車両重量:249kg タイヤサイズ:F130/60B19 R150/80R16 燃料タンク容量:13L *日本国内での販売価格は未定 レポート●松井 勉 写真●インディアンモーターサイクル 編集●上野茂岐