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インターネットで不特定多数の人から資金を調達する「クラウドファンディング」。取り組みに賛同した人から資金を集め、金額に応じたお礼の品や体験が提供されることもあり、利用する人が増え続けている。クラウドファンディングの”今”を取材した。 【画像】“陸の孤島”の汚名返上や漁師町の復活　クラファンで夢を実現へ

SL復活や重要文化財保護に

静岡県内でクラウドファンディングをしたことがあるか聞いてみると、「国立科学博物館のクラウドファンディングを1回した」「知り合いがイベントをやる時にクラウドファンディングを立ち上げたので寄付した」などの答えが返ってきた。 県内でも利用が広がるクラウドファンディング。 クラウドは群衆、ファンディングは資金調達の意味で、インターネットを通じて気軽に資金調達できる仕組みだ。支援してくれた人にモノやサービスなどのお返しをすることもある。 大井川鉄道は80年以上前に製造されたSLを修理して運行させるためにクラウドファンディングを活用し、約8400万円を集めた。 徳川家康公ゆかりの久能山東照宮では国の重要文化財の刀剣を保護する取り組みで活用している。その他、災害の被災地の支援、飲食店の開業、イベント開催など目的はさまざまだ。

最大手サイトは1カ月で1000件超

クラウドファンディングサイト最大手のCAMPFIRE（キャンプファイヤー）では、1カ月で1000件を超える取り組みが投稿されていて、これまでに8万件を超える取り組みに対し、合計の支援額は850億円にのぼっている。 キャンプファイヤーの高橋あゆみさんは「クラウドファンディングは資金調達がメインの目的だが、認知度を高めるPRやテストマーケティングに使う人もいる。共通して言えるのは何かを始める時の第一歩、一歩目のツールとして最適」と解説する。 実績がなくて銀行から融資が受けられない人でも、自分のやりたいことを発信して共感してくれる人から資金を集められれば挑戦できる。 もちろん、資金を出してくれた支援者にお礼の品や体験を当初の約束通りに届けるのがルールだ。