七代目円楽を襲名する三遊亭王楽

落語家、三遊亭好楽（78）の長男、三遊亭王楽（46）が名跡、三遊亭円楽の七代目を来年2月20日付で襲名することが24日、分かった。2022年9月30日に六代目円楽さんが72歳で他界後、注目されていた後継者となった王楽は、書面で「五代目、六代目が大きくした名跡を汚さぬよう精進致します」と宣誓。先代の命日、30日に東京都内で好楽、林家木久扇（86）同席のもと会見を開く。 2年5カ月ぶりに円楽の名跡が復活する。五代目円楽一門会は、王楽が七代目を襲名することを決め、この日発表した。 王楽は、日本テレビ系「笑点」の司会などで知られる五代目圓楽さん（2009年死去、享年76）の27番目の弟子、かつ最後の弟子。父、好楽の師匠も五代目圓楽さんで、落語界では珍しい親子でありながら兄弟弟子の関係でもある。 04年5月に二ツ目に昇進し、09年10月に真打ちに昇進。同12月には上方落語の定席、大阪・天満天神繁昌亭初となる真打ち昇進披露興行を開催し、桂文枝（81）、三遊亭小遊三（77）、立川志の輔（70）、柳亭市馬（62）ら豪華な顔ぶれで注目を集めた。 五代目から10演目を直接師事された王楽は、伸びやかな感性と現代性、素直で洗練された芸で華やかな高座が魅力。一門以外の先輩に頼み込み、高座を舞台袖から見るほどの勉強熱心さでも知られている。 持ちネタは古典はもちろん、新作「祭りのあと」など約200演目のネタを持っている。趣味は年間100本は見るという映画鑑賞。特技は東京・銀座の歌舞伎座で「三千歳」を語った経験がある清元、日本舞踊（花柳流）、ピアノは「戦場のメリークリスマス」が十八番という多才ぶりだ。 五代目に入門して24年目に名跡、七代目を襲名。この日、書面で「ひとえに五代目並びに六代目、また諸先輩方、更にはご贔屓の皆様方のお陰と存じて居ります」と感謝し、「五代目六代目が大きくした名跡を汚さぬよう精進致しますので、これからも宜しくお願いします！」とさらなる精進を誓った。 今月20日には、六代目が眠る前橋市の釈迦尊寺で行われた親族の三回忌法要に出席。先代の墓前に七代目襲名の決意を報告したに違いない。