108歳女性がずっと大切にしてきた「3つの心がけ」 誰とも争わなかったから平和な暮らしがある
「人生100年時代」というフレーズが現実味を帯びてきている。そのために何をしたらいいのか? 世界最高齢現役理容師、108歳の箱石シツイさんの生き方にそのヒントがある。ひるまず・うらやましがらず・あらそわずの「三ず」が合言葉だと。書籍『108歳の現役理容師おばあちゃん ごきげん暮らしの知恵袋』より一部引用、再編集して紹介する。 【写真】箱石シツイさんが104歳の時には、東京五輪の聖火リレーのランナーにも選ばれ、息子さんと二人三脚で務めた。 ■母がくれた「三ず」のおかげで今の自分がある 母は、わたしが幼い頃から「人を恨まず・人を妬まず・人と争わず」と言って聞かせてくれました。口グセですね、いつも何かにつけて言っていましたよ。
だから尋常小学校に上がってから、友だちとけんかをしたことがありません。奉公に出ていたときも、理容の修業中も人と争ったことはありません。争わないから、人から恨まれたことはなかったですし、恨んだこともありません。恨みの種は争いから作られます。母の口グセが身に染みていたから、今のわたしがあるのだと思います。 「三ず」……母は本当にいい言葉をくれました。 何十年も前のことですけど、「理容 ハコイシ」から2キロほど離れたところに床屋さんがありましてね。そこの店主はわたしと同世代の女性でした。お客さんがそのお店を通り越してうちに来るのが気に入らなくて、いろいろとね、しつこく嫌がらせをされました。わたしはじっと耐えて、何も言わず何もしませんでした。
そうすると、やがてその方は埼玉に引っ越して、そこで病気になって亡くなったそうです。「人を妬んで、争いを仕掛けた結果」ではないかな、と思いました。わたしにだけでなく、何ごとにもそのような生き方をしていたんじゃないでしょうか。 ■「ひるまず・うらやましがらず・あらそわず」 ですから、わたしも息子が小学生になる頃から、2人の子どもに「三ず」を言い聞かせるようになりました。わたしの「三ず」は「ひるまず・うらやましがらず・あらそわず」。母のと少し違いますね。