市況悪化でもサンケン電気が株価上昇基調を維持するワケ
アレグロ・マイクロシステムズ本社。自動車の電動化(xEV)や先進運転支援システム(ADAS)の進展や、半導体磁気センサーとアナログパワーICなど電子部品のファブレスメーカー。売り上げの約3分の2は日本を含むアジア圏向け。サンケン電気が1990年に買収した当初は赤字続きだったが、30年余年かけてナスダック上場を果たす優良企業へと進化した(写真提供:サンケン電気)
株価1万円突破で、目を見張る急伸ぶりを示す独立系パワー半導体大手のサンケン電気(6707)。来2024年3月期業績は、大幅な利益拡大を牽引するアメリカの子会社アレグロ マイクロシステムズ(以下、アレグロ社)が堅調なことに加え、同子会社の前CEO退任に伴う株式報酬費用(今2023年3月期第1四半期に34億円計上)が剥落するため、連続で営業増益となりそうだ。 株価は、メモリー市況悪化で半導体関連銘柄が大幅下落した中であっても、右上がりの基調を維持。3月に入ると、海外投資ファンド2社が大量保有報告書を相次ぎ提出したり、買い増したりしたことが大いに刺激した。上値を追っていくカギとなるアメリカ子会社と全社の業績見通しを先読みしてみたい。
本文:2,129文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
古庄 英一