’19センバツ習志野 第5部・戦力分析/下 守備 左右2人、盤石の継投 強肩、俊足の外野陣 /千葉
<第91回選抜高校野球> 昨秋の公式戦は左右2人の投手を中心に継投策で勝ち進んできた。左投げで制球力が武器の山内翔太投手(2年)が先発し、速球が持ち味の本格派右腕、飯塚脩人投手(3年)が試合を締める。主戦の飯塚投手は3月の練習試合7試合で1失点と好投を続け、高い安定感を見せている。 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 飯塚投手は昨秋の関東大会1回戦で桐生第一(群馬)を相手に最速145キロを記録した。チームメートは「直球の威力だけなら1学年上で千葉ロッテマリーンズに入団した古谷拓郎投手を超えるかもしれない」と話す。冬は体作りのため食生活を見直しており、さらなる球速の伸びが期待できる。小林徹監督は「精神面が課題」としていたが、今月の練習試合ではマウンドから野手陣に積極的に指示の声をかけるなど、余裕のある振る舞いを見せている。 山内投手は最速129キロながら、速いテンポと高い制球力で相手打者に主導権を与えない。小林監督は山内投手の投球術に、2011年夏の甲子園の3回戦、準々決勝で快投したOBの在原一稀投手(JFE東日本)を重ねる。課題は後半の制球力で完投の経験は少ない。冬はスタミナ作りに力を入れ、「甲子園では体の大きな選手に負けない力強さを見せたい」と意気込む。 下手投げの岩沢知幸投手(3年)の起用も注目される。関東大会準々決勝の東海大甲府戦で公式戦初登板し、強力打線から凡打の山を築いた。冬はスクワットとシャドーピッチングを繰り返してフォームを固め、制球力に磨きをかけてきた。 内野は小澤拓海(2年)、角田勇斗(同)の両選手が二遊間を守る。同じ佐倉リトルシニア出身。関東大会準々決勝までは小澤選手が無失策で角田選手も1失策だった。準決勝の桐蔭学園(神奈川)戦は2人で4失策と乱れ強豪との接戦を通じて精神面の弱さを露呈した。失敗を糧に冬を越した角田選手は「守備でスタンドを沸かせ、習志野にはすごい選手がいると思わせたい」と熱を込める。 外野からは根本翔吾中堅手(3年)と竹縄俊希左翼手(同)の両主将がチームを鼓舞する。根本主将は関東大会で2度の補殺を決める肩の強さを持つ。2人とも打球判断の良さと俊足を持ち味にチームメートの信頼は高い。竹縄主将は「秋は投手陣に頼りっぱなしだったので、甲子園では粘り強い守備で投手陣を援護したい」と話す。【秋丸生帆】 ……………………………………………………………………………………………………… ◇登録選手の秋季公式戦投手成績 学年 試合数 回数 被安打 奪三振 暴投 四死球 失点 自責点 防御率 飯塚脩人(3) 7 36 25 42 1 6 4 2 0.50 山内翔太(2) 8 35回2/3 25 16 0 8 6 6 1.51 山本慶都(3) 0 - - - - - - - -- 岩沢知幸(3) 1 4 2 0 0 4 2 2 4.50 ※学校の提出資料より(敬称略)