いろんな手数料が上乗せされるアメリカ、総額が目立つように義務付け…「ジャンクフィー」に苦情
【ワシントン=田中宏幸】米連邦取引委員会(FTC)は17日、ホテル代やコンサートチケット代などの決済時に上乗せして課される「隠れ手数料」を巡り、広告を出す企業に対し、合計金額を最も目立つ形で表示するよう義務づける規則を公表した。約120日後に発効する。
米国では様々な名目で手数料が別途請求され、決済時の金額が表示金額と大きく異なるケースが頻発している。「ジャンクフィー」と呼ばれるこうした手数料は年間900億ドル(約14兆円)に上り、消費者から苦情が相次いでいる。
FTCは手数料を課すこと自体は禁止しないが、特に宿泊業界やコンサート業界に対し、料金総額を最も目立つ形で表示することを義務づける。リナ・カーン委員長は声明で「チケットなどの不明瞭な料金はなくなる。米国人は無駄な数十億ドルと数百万時間を節約できる」と強調した。