動物園を散策中に大地震! 獣舎が壊れることはない? 津波の被害は大丈夫? 「防災の日」に知っておきたい安全への備え
9月1日は関東大震災に由来する「防災の日」。今月8日には日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、県内でも大崎町で震度5強を記録した。正月には能登半島地震も起きている。災害はいつ発生するか分からない。130種900点を飼育する鹿児島市の平川動物公園に対応を聞いた。 【写真】鉄製のクロヒョウのおり=鹿児島市の平川動物公園
管理課の東史翁さんによると、8日の日向灘の地震で来園者はじめ動物、施設に被害はなかった。地震後も動物たちに変化はみられないという。 園は海抜35メートル以上の高台にあり津波の心配は少ない。地震が発生した際は、まずは園内放送で来園者に安全確保を呼びかける。その後、常駐する飼育員約20人が手分けして70ほどの獣舎を回り、動物の様子や柵、おり、強化ガラスなどの破損がないか確認する。 2016年の熊本地震では「動物園からライオンが放たれた」というフェイクニュースが流れた。東さんは可能性は低いとしつつ、「大地震が起きた場合、獣舎が壊れないとは言い切れない」と話す。 対策として園は毎年、動物脱出捕獲訓練を実施。園内で追い込み、麻酔銃を使って捕獲するまでの一連の流れを確認する。東さんは「動物を扱う施設のため獣舎は頑丈。ただ災害では何が起こるか分からない。さまざまな備えは大事」と気を引き締める。
南日本新聞 | 鹿児島