知人の葬儀どうやって知った?東北北陸と都市部で違いクッキリ 地方新聞の役割【葬儀の地域性調査】
日本では、地域ごとに葬儀の形式や風習が大きく異なり、それぞれに特有の文化が存在します。株式会社ディライト(東京都新宿区)が実施した「地域ごとの葬儀の風習の違い」に関する調査によると、東北地方では火葬後に葬儀が行われる「前火葬」が3割以上であることがわかりました。また、葬儀を行うまでの日数について、「7日以上」と答えた地方は「首都圏」が最も多かったそうです。 【地域別】知人の葬儀どうやって知った?東北、北陸は3割が訃報欄から 調査は、葬儀に行ったことがある、または参列したことがある全国の20~70代の男女1004人を対象として、2024年9月にインターネットで実施されました。 はじめに、「知人の葬儀があることを知る経路」について、東北地方・北陸地方・首都圏・関西地方・九州地方の5つの地方別に調べた結果、「新聞の訃報掲載欄」の利用率が比較的高くなったのは「東北地方」(34.5%)、「北陸地方」(34.0%)、「九州地方」(16.4%)となり、これらの地方では、新聞が地域社会の重要な情報源として機能していることがうかがえました。 さらに、「直近で経験した葬儀の形式」でみると、「東北地方」(57.5%)、「関西地方」(53.2%)、「九州地方」(57.5%)では、地域社会の結びつきが強いことからか「一般葬(参列者を限定せず通夜と告別式を行う従来型の葬儀)」が多く、「北陸地方」(46.0%)と「首都圏」(52.2%)では「家族葬(近親者のみで行う小規模な葬儀)」が主流であることがわかりました。 続けて、「葬儀の流れ」について調べたところ、「東北地方」ではお骨の火葬が行われた後で通夜や葬儀が行われる「前火葬」が36.0%と、全国平均の12.3%の約3倍の差がみられました。 また、「亡くなってから葬儀を行うまでの日数」については、首都圏では「7日以上」と回答した割合が17.8%と、他の地方よりも多くなっている一方で、九州地方では「1日~3日」で葬儀が行われるケースが95.0%と、亡くなってから比較的日数を置かずに葬儀ができる傾向が見られました。 最後に、葬儀を行ったことがあると回答した人のみに「葬儀を行う際の費用」を教えてもらったところ、「30万円未満」では「首都圏」(15.7%)、「九州地方」(15.5%)、「関西地方」(11.3%)が多くなった一方で、「150万円以上」と答えた割合が多かった地方は、「北陸地方」(32.8%)、「九州地方」(29.6%)、「東北地方」(27.4%)となりました。
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