【金沢ポート】遊学館高・鈴⽊柊平獲得秘話 西東輝監督の心を動かしたインターハイでの一戦
鈴木柊平のインターハイでのプレーは「西東輝が選ぶベストゲームTOP10」にランクイン
今季から選手枠が12枠に制限されている中、地元枠として枠を使うのはもったいないと考えたこともありました。 しかし、今年のインターハイでの鈴木のプレーを見ているうちに、彼の試合は「見ていて楽しい」「ファンタジスタ」「ワクワクする」といった感情が芽生え、純粋に試合を楽しんで観ることができるようになりました。 金沢ポートの監督を引き受けて以来、試合観戦は全て「研究材料」になってしまい、試合を楽しむという感覚を失っていましたが、鈴木のプレーは私を久々に楽しませてくれました。 彼の持つ不思議な力は、これまでに見た何千試合の中でも、特に印象深いものでした。 例えば、世界卓球2017の丹羽孝希VSオフチャロフ戦は、私がこれまで見てきた中で最も面白かった試合の一つですが、今年の8月には新たに2つの試合が私のトップ10にランクインしました。(また別の機会に10試合全部をご紹介します) パリ五輪女子団体決勝の1番のダブルス(日本:張本美和/早田ひなvs 中国:陳夢/王曼昱)、そして今年のインターハイでの鈴木柊平(遊学館高/金沢ポート)VS小野泰和(出雲北陵高/T.T彩たま)の試合です。
鈴木柊平vs小野泰和の名勝負
インターハイ団体準決勝の遊学館高校vs出雲北陵高校。同大会のシングルス優勝の小野選手を鈴木選手が単複ともに破りました。 私が思う面白い試合は、一つの得点パターンが続くのではなく、戦術が目まぐるしく変わること。特に両選手の集中力が一瞬たりとも切れず、互いに逃げることなく次の戦術を仕掛け合っている試合展開であることが特徴です。 今夏の鈴木はそういう試合を見せてくれ、私の心を動かしました。 自分は何のために金沢ポートを立ち上げたのか? ただ若者と契約するだけで終わりなのか? 契約してもハイレベルなTリーグでは試合に起用できるかどうかはわからないから何もしなくていいのか? 悶々と自問自答を繰り返した結果、最終的には彼に契約をオファーすることに決めました。 そして、金沢ポートへの入団を快諾してくれた本人とその関係者に心から感謝しています。 今では、金沢ポートに入団することで鈴木の卓球に対する意識が変わり、高校卒業後の進路でも新たな可能性が生まれるかもしれないと思えるようになりました。今年一年、彼がどのように成長するかを楽しみにしています。 鈴木選手のダイナミックなプレーを皆さんにお見せできる日が来ることを願っています!