吉高由里子、NHK大河ドラマ最終回を前に会見 物書き役は「もうやめてくれえ」 相手役の柄本佑に感謝
女優、吉高由里子(36)がNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・0)の最終回となる15日放送を前に、東京・渋谷区の同局で会見した。 1月の放送開始から約1年。撮影自体は1年半前から黒い地毛と長いかつらで、約1000年前の平安時代に生きた作家、紫式部(役柄名は『まひろ』)を演じてきた。報道陣の前に現れた吉高は茶髪。10月25日のクランクアップの翌日、美容院で染めたという。 「撮影が終わってさみしいという思いと、黒髪のロン毛を通してきた反動で髪を明るくしたいと思いまして…」とちゃめっ気たっぷりに説明。充実感もありつつ、気分転換のために変えたようだ。ちなみに、普段は黒髪が多く、茶髪にしたのは珍しいそうだ。 髪と言えば、まひろと生涯を通じて心を通わせた最高権力者、藤原道長を演じる柄本佑(37)も10月、2年以上前から伸ばしてきた地毛を丸刈りにした。政権の座を退き出家する姿を演じるためだ。吉高は道長の剃髪シーンが撮影される際、近くで見せてもらったそうで「(役柄の人生を)共に闘ってきたという感じになった。佑くんは頭の形がきれいだと思った」と率直に語った。 物語上、道長のおかげで日本最古の長編恋愛小説「源氏物語」を書き残したまひろ。吉高は柄本について「一緒のシーンを演じる際、どう演じたらいいか、自然に聞きたくなる人。佑くんが道長で本当に良かった」と親しみを込めて、ふところの深さに感謝した。 さらに「佑くんは道長として、人間なら誰しもある情けない部分も恐ろしい部分も、生々しく演じていた。その姿を1年半も近くで見られて、ぜいたくな気分になれた」と絶賛。過去にもドラマ共演はあるが、「また共演するとすれば安心できるし、心強い」と語り、全幅の信頼を寄せる存在になったようだ。 また、まひろ役を通じた歴史上の紫式部については「思いついた物語を忘れる前に書く集中力と想像力はすごかったと思うし、人をよく観察していたのでは」と感銘を受けた様子。「自分が輝くために書くのではなく、書くことで誰かのために尽力するタイプだったと思う」と分析した。 とはいえ、普段は左ききの吉高が役柄上、右手で筆を持ち美しい文字を書く必要があっただけに、「書の練習はすごい孤独な作業だった」と述懐。「上達していく自分を見つけたときは、いいお芝居ができたときよりうれしかった」とまで打ち明けた。