河本力、”頑張らない”をテーマに8アンダー首位発進 次週最終戦は姉の河本結がキャディー「俺より結の方が気合入ってます」【男子ゴルフ】
◇21日 男子ゴルフ カシオワールドオープン第1日(高知県芸西村、Kochi黒潮CC) ルーキー年の2022年に2勝した後、優勝に手が届いていない河本力(24)=大和証券=が9バーディー、1ボギーの64、8アンダーで首位スタートを切った。 「気付いたら8アンダーだった」という河本の今週のテーマは、頑張らないことだ。「頑張って振ると、フェアウエーの幅に打てなくなる。頑張らずに打って、フェアウェーの方がいい」。320ヤード近い飛距離を誇る日本一の長距離砲は、曲がることも多い。優勝戦線に絡んでいても自滅したことが何度もあった。この大会は4度目の出場だが、過去に予選を通ったのは1度だけ。 1番は河本にとって、頑張って振れば1オンも狙えるパー4だが、あえて頑張らなかった。残り22ヤード地点に第1打を置き、第2打は1・2メートルにピタリ。その後も、スイングの力感は「3割くらい」。7番パー5は残り290ヤードの2打目を、270ヤード飛ぶ2番アイアンで。軽く打った打球は風に乗り、硬いグリーンを転がって4メートルについた。イーグルは逃したが、楽々バーディーにした。 プレー後も「全然疲れていない。余裕を持ってやれていた。こういうふうにやればいいんだな、と」。このコースは松山市の実家から車で2時間ほどで、ジュニアのころから何度もプレーした。子供のころ、初めて男子プロの試合を見に来た大会でもある。自分が何歳で、誰が優勝したかも覚えていないが、「プロゴルファーになりたいと思い始めたとき」だとか。その縁のある大会が、覚醒の契機になりそうだ。 賞金ランクの資格(前週終えて23位)で、30人だけが出られる次週の最終戦、日本シリーズJT杯に行けそう。しかも、女子プロの姉、河本結(リコー)がキャディーを務めるという。「姉はずっと前から『最終戦は私がバッグを担ぐ』と言っていた。自分は前半戦、成績がよくなくて、(出場が)どうなることかと思っていたけれど…。俺より結の方が気合入ってます」。優勝者の姉として、バッグを預けたい。
中日スポーツ