[国スポ少年男子]広島県が2016年以来2度目の全国制覇!開催地・佐賀県との延長戦、激闘を制す!
[9.25 国スポ少年男子決勝 佐賀県 1-2(延長)広島県 駅スタ] 広島が8年ぶりの全国制覇! 25日、「SAGA2024第78回国民スポーツ大会」サッカー競技少年男子の部決勝が鳥栖市の駅前不動産スタジアム(鳥栖スタジアム)で行われ、地元・佐賀県と広島県が激突。広島が延長の末、2-1で勝ち、2016年以来2度目の優勝を果たした。 【写真】ジダンとフィーゴに“削られる”日本人に再脚光「すげえ構図」「2人がかりで止めようとしてる」 佐賀は山梨県、福島県、愛媛県を破って初の決勝進出。この日の先発は、GKエジケ唯吹ヴィンセントジュニア(鳥栖U-18、1年)、DFは右から坂口昊太郎(鳥栖U-18、1年)、井上叶翔(龍谷高、2年)、ゲーム主将の米湊勇弥(鳥栖U-18、1年)、鈴木颯真(鳥栖U-18、1年)の4バック。吉原勘九郎(鳥栖U-15唐津、中3)と加藤孝一朗(鳥栖U-18、1年)のダブルボランチ、右SH末次瞬(鳥栖U-18、1年)、左SH中村優希(鳥栖U-18、1年)、そして真殿京佑(鳥栖U-18、1年)と谷大地(鳥栖U-18、1年)が2トップを組んだ。 一方、前回大会4位の広島は高知県、埼玉県、福岡県を下して5年ぶりの決勝進出。この日の先発はGKが山田真叶(広島ユース、1年)で、DFが井上礼治(瀬戸内高、1年)、森井莉人(広島ユース、1年)、小柳柊(広島ユース、1年)の3バック。野口蓮斗(広島ユース、1年)と太田大翔(広島ユース、1年)のダブルボランチ、右WBが主将の梅田大翔(広島ユース、2年)で、左WBが原湊士(広島ユース、1年)、2シャドーに岡朔太郎(瀬戸内高、1年)と河上颯希(広島ユース、1年)が入り、1トップに得点ランキング首位4得点のFW信重亮二朗(広島ユース、1年)という陣容でスタートした。 ファーストプレーで梅田がCKを獲得するなど立ち上がりは広島に勢い。4分には野口の絶妙なスルーパスで左の原が一気に抜け出し、中へのドリブルから右足を振り抜く。佐賀も鈴木のロングスローや中村のサイドチェンジと坂口のクロスでゴール前のシーンを作り出したが、12分に広島がスーパーゴールで先制した。 右サイドで岡が2人を振り切る形で大きく前進し、右前方でサポートした梅田へ預ける。梅田はクロスではなく、マイナスのパスを選択。PA外側の太田がダイレクトで右足を振り抜くと、ボールはファーポストを叩いて内側へ跳ね返り、ゴールラインを越えた。 ビハインドを負った佐賀は米湊、井上から加藤を経由しながら攻撃を組み立てて反撃。だが、広島の出足は鋭く、またいずれも前に強い井上、森井、小柳に跳ね返されるなどなかなかゴールに近づくことができない。逆に広島は15分、信重の身体を張ったスルーパスで原が抜け出し、右足シュート。20分にも前線を追い越した太田が右足を振り抜く。23分にも左サイドをパス交換で崩し、河上のクロスから梅田が決定機を迎えた。 広島はさらに26分、岡、野口、梅田で右サイドを攻略して信重が決定的な右足シュート。だが、佐賀はこれをGKエジケがビッグセーブで阻止する。すると、徐々に連動した囲い込みなど良い形での守備が増えた佐賀の流れへ。敵陣での奪い返しから末次が左足を振り抜くと30分、末次の右CKをファーサイドの谷がヘディングシュートを叩き込んだ。 谷の4試合連発となるゴールで1-1。広島は35+1分、河上のスルーパスで信重が抜け出すが、佐賀GKエジケが再び立ちはだかり、白熱のファイナルは同点で前半を折り返した。 佐賀は後半3分、坂口のインターセプトから末次が左足シュート。直後にも左サイドを完全に崩し、真殿のクロスがゴールエリアへ飛ぶ。だが、広島GK山田が横っ飛びでキャッチ。すると、直後に広島が数的優位に立った。前線でボールを収めた信重が強引にDFの前へ潜り込んで抜け出す。そして、追走してきた佐賀CB井上と交錯。このプレーが決定機阻止と判断され、井上にレッドカードが提示された。 今大会、守りを支えてきた井上を欠くことになった佐賀。吉原をCBへ移して対応する。その佐賀はここで米湊やGKエジケ中心にタフな戦い。相手にボールを保持されながらも粘ると、幾度かカウンター攻撃を繰り出し、中村のシュートなどで相手ゴールを脅かす。だが、広島は森井がPAへのボールを再三跳ね返すなど、2点目を許さない。 広島は11分、岡をMF浅沼凌弥(広島ユース、1年)へ交代。、ボールを保持しながら押し込もうとするが、ミスもあってなかなか攻め切ることができない。佐賀も21分に中村とFW原田蓮太郎(鳥栖U-18、1年)を交代。佐賀は各選手が攻守両面で正確なポジショニングと運動量を継続し、広島よりもシュートシーンを増やして見せる。 パスを繋いでサイドから攻める広島、カウンターで会場を沸かせる佐賀の攻防戦は後半34分、佐賀に決定機。右サイドで真殿が収め、逆サイドへの展開から加藤が抜け出す。だが、DFを強引に突破して放った左足シュートはポストのわずかに右外へ。さらに対人守備の強さを見せていた鈴木のロングスローで広島にプレッシャーをかけるが、スコアは動かず、決勝戦は1-1で延長戦へ突入した。 佐賀は3人で守る中盤や2トップへの負担が増加。だが、延長戦も足を止めずに戦い続ける。広島は延長前半4分、梅田の右クロスを信重が合わせ、直後にも河上のパスで信重が強引に抜け出し、左足シュート。佐賀はGKエジケのシュートセーブで踏ん張っていたが、9分、ついに広島が2点目を奪う。河上の右CKを大外の信重が折り返し、最後は中央の井上が右足でゴールをこじ開けた。 佐賀は延長後半開始直後にPAへ押し込んでチャンス。リスク覚悟で攻撃に人数をかけて1点をもぎ取ろうとする。5分には真殿とのワンツーから原田が決定的な左足シュート。さらに真殿が左足を振り抜く。広島は太田の跳ね返しや野口の回収で勢いを止め、原のドリブルシュートなどで追加点を目指す。最後まで諦めない佐賀は終了間際、坂口のクロスに原田が飛び込んだが、ボールは惜しくも枠上へ。広島が1点リードを守り切り、2度目の日本一に輝いた。