食欲がない→食べないから疲れやすい→疲れが取れない…夏の悪循環に陥った人に勧めたい食べ物は
食欲がなくて食事が摂れない、食べられないから体力が出ない、そんな悪循環を感じたことはありませんか。疲れが取れない原因はさまざまですが、疲れやすさと食事は深く関わっています。本記事では、食欲がない、疲れが取れないと感じている人におすすめの食べ物を紹介します。参考にしてみてください。 【写真】食欲がない→食べないから疲れやすい→疲れが取れない…夏の悪循環に陥った人に勧めたい食べ物は ■食欲がない、疲れが取れない原因は? 疲れには、肉体的疲労、精神的疲労、季節的な疲労などがあります。肉体的疲労は、重労働や激しい運動などで疲労物質の乳酸がたまり、疲れの原因となります。 精神的疲労はストレスが原因であることが多く、それにより免疫力低下や食欲減退を引き起こします。 季節的な疲労は夏場によく見られます。暑さによって食欲低下や胃腸の機能低下が起こり、疲れやだるさの原因となります。 ■食欲がない時に気をつけること 食欲がない時、無理して食べる必要はありません。自分の体調に合わせて、食べられる時に食べられるものを食べるようにしましょう。ここでは、食欲がない時に気をつけることを解説します。 ■■規則正しい生活を心がける 早寝早起き、決まった時間に食事を摂るといった基本的な生活習慣を乱さないことです。規則正しい生活を送ることで体のリズムが整い、食欲増進、疲労回復も期待できます。 ■■栄養バランスの整った食事を心がける 食べたくない物を無理して食べる必要はありませんが、できる限り栄養バランスを考慮した食事を心がけることが大切です。必要な栄養素が不足することによって、疲れが生じることもあります。できる範囲で、栄養バランスの整った食事を摂りましょう。 ■■ストレスをためない 精神的疲労の大きな原因であるストレスによって食欲が低下し、食べられないことで体力も低下します。すると、さらに疲労が蓄積していく悪循環に陥ります。過度なストレスをためないように注意しましょう。 ■■無理に食べない 先述の通り、疲労回復に食事は大切ですが、食べたくない時に無理をして食べることはおすすめしません。食べなければという義務感が、逆にストレスになってしまう場合もあります。食事は食べたいと思った時に食べましょう。 ■食欲がない、疲れが取れない人におすすめの食べ物 ここでは食欲がない、疲れが取れない人におすすめの食べ物を紹介します。夏バテ予防にも効果的な食べ物が揃っていますので、参考にしてみてください。 ■■豚肉 豚肉は、たんぱく質が豊富な食べ物です。疲れにくい体を作るには、良質なたんぱく質は不可欠です。さらに、糖質の代謝をスムーズにする働きがあるビタミンB1が豊富に含まれています。効率よくエネルギーを産生して、疲労を和らげてくれる効果が期待できます。 ■■梅干し 梅干しには、クエン酸が豊富に含まれています。クエン酸は、私たちの体の中でエネルギーを作り出す代謝経路であるクエン酸回路に必要不可欠な栄養素です。梅干しからクエン酸を摂ることでクエン酸回路が活性化され、エネルギーを効率よく作り出すことができます。 さらにクエン酸には疲労物質である乳酸の発生を抑える働きがあり、疲労回復に効果的です。 ■■果物 果物にもクエン酸が含まれており、疲労回復や食欲増進に役立ちます。さらに、ビタミンCやカリウム、消化酵素を含む果物もあり、疲れた時や食欲のない時におすすめです。果物を冷やして食べると口当たりも良く、食べやすいので試してみてください。 ■■お酢 お酢には疲労回復に役立つクエン酸に加え、酢酸も含まれています。お酢は、クエン酸回路の活性化に加え、乳酸の蓄積を抑えて血液中の乳酸の上昇を抑制する作用もあります。疲労回復だけでなく、疲労が溜まりにくい体を作ってくれるお酢を、食事に取り入れてみてください。 ■■レバー レバーは動物の肝臓のことです。食肉の中では、他の部位と比較して栄養価の高い食べ物です。たんぱく質やビタミンに加え、鉄分が多く含まれています。鉄分は、体内で血液中の酸素を運ぶ役割を担っています。この働きによって、貧血予防や疲労感の軽減に役立っています。 【参考】 ・わかさ生活 わかさの秘密 ・厚生労働省 e-ヘルスネット 「乳酸」 ライター/古山有紀(管理栄養士)
古山有紀