「ファイナルファンタジー7」リメイク版はPS4世代で確実に勝つためのゲーム
──スクウェア・エニックスは家庭用ゲーム機事業の復活に本気のようだ……。6月16日~18日にかけて米ロサンゼルスで開催されたゲーム展示会E3で、新作タイトルの目玉としてロールプレイングゲーム(RPG)「ファイナルファンタジー7(FF7)」のリメイク版の発表が行われました。 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が行ったプレス発表会で、サプライズとして、映像をプレイステーション4(PS4)用に完全に一新した予告編では、背中に巨大な大剣を背負っているのがトレードマークの主人公クラウドが、オリジナル版では頭身がチビキャラだったのが、完全な頭身で後ろ姿だけを見せたのが印象的でした。プレス発表会の会場は、一気に盛り上がりました。
FF7は世界で最もヒットしたFFシリーズ
FF7は、97年にプレイステーション1向けに発売されました。CD-ROMという当時の大容量メディアの利点を利用して、ふんだんに3Dの動画映像を利用して、まったく新しいゲームを産み出したといえる傑作ゲームでした。日本での販売本数は328万本で、PSのハードのヒットを決定づける重要なゲームになりました。海外でも、アメリカで300万本、欧州で247万本と、合計出荷本数は980万本を超え、「世界で最もヒットしたFFシリーズ」でした。 FF7はRPGの古典として、欧米圏では現在でも高く評価されている作品です。特に、はっきりとしたストーリーを中心に物語が進む形式は、現在ではJRPG(日本風のRPG)などと呼ばれるようになっていますが、当時の欧米圏のゲームでは珍しかったためです。ヒロインのエアリスに起きる悲劇的な展開は、衝撃的に受け止められました。現在でも、ゲームの優れたストーリーの例として挙げられることは少なくありません。 FF7は、05年のPS3の実機デモとして、E3のプレス発表会でゲームのオープニング部分のリメイクが行われましたが、あくまで「技術デモ」で、当時は正式にリメイクの予定はないと発表されたことで、ファンをガッカリさせたこともありました。ファンは新しい映像でリメイクされるFF7を元々求めていたのです。