立ち寄ったコンビニで特殊詐欺被害防ぐ 会社員男性に感謝状 和歌山県警
立ち寄ったコンビニエンスストアで高齢男性の特殊詐欺被害防止に貢献したとして、和歌山県警和歌山西署は12日、和歌山市の会社員、阪本欣也さん(47)に感謝状を贈った。 署によると、阪本さんは4月27日午後4時10分ごろ、同市内のコンビニに立ち寄った際、携帯電話で通話しながらメモを片手にATMを操作している80代男性を見つけ、男性の様子や「還付金」などと話している内容から詐欺被害を疑い、「詐欺ではないですか」と声をかけた。男性が阪本さんの話を聞こうとせず、通話相手から別の店舗に誘導されそうになったことから、阪本さんは110番した。 同署の調べで詐欺と確認された。男性は、「10万円の携帯電話料金の未納がある」などと言われて9万9600円の振り込み手続きをすでに行っていた。土曜日だったことから振り込みが完了しておらず、9万9600円を取り戻すことができたという。 同署の山田守孝署長から感謝状を受け取った阪本さんは「おかしいなと思い自然と体が動き声をかけていた。結果的に被害を防ぐことができてよかった」と話した。 署によると、金融機関やコンビニのスタッフ以外の一般市民からの通報で詐欺被害を防ぐことができたのは非常に珍しいという。宮本昌宜生活安全課長は「被害を防止できたことに非常に感謝している。住民の犯罪に対する抵抗力を高めるよう啓発などを行っていきたい」と話した。