埋め戻しを前に…明治時代の鉄道遺構「高輪築堤」を報道公開 一般公開は8日・9日
2020年に東京・港区の高輪ゲートウェイ駅周辺で再開発工事中に発見された「高輪築堤」について、来週から始まる埋め戻し作業を前に、幅およそ2メートル・深さおよそ4メートルの石垣の一部が報道公開されました。 高輪築堤は1872年に新橋-横浜駅間に開業した日本初の鉄道が建設される時に造られた堤防です。鉄道建設の際、一部の区間で用地の取得が困難だったため、海の上にレールを敷くことになり、現在の田町-品川駅付近の2.7キロの間に造られました。 その後、東京湾の埋め立てにより姿を消しましたが、2020年の発見を受け、港区はこれまで遺構の調査を実施してきました。残存状況を確認する調査自体は終了していて、埋め戻し作業とともに今後は文化財としての評価をしていくということです。 港区教育委員会・文化財係の月岡千栄さんは「高輪築堤は明治の文明開化を象徴する中でも、初めて鉄道が走ったという非常に大きな意味を持っている。当時の人たちも非常に苦労して造ったというのは想像できるので、そういうものを文化的な価値として評価・調査することは重要だと感じている」と話しています。 高輪築堤の石垣の一部の一般公開は12月8日と9日に行われます。