【厚生年金】平均年収600万円で40年間働いてきた会社員が受け取れる年金額は月額いくら?
年金を増やすためにできること
年金を増やすための方策は、以下の3つです。 ・定年後も働く ・年金を繰下げ受給する ・iDeCoや企業年金などを活用する 特にiDeCoは老後資産づくりに優れた制度です。自分のライフプランなどと照らし合わせながら、できることをしてみるとよいでしょう。 ●定年後も働く 定年後も働くと、厚生年金の受給額を増やせます。厚生年金は原則70歳まで加入できます。加入期間が長くなれば、その分年金の受給額を増やせます。 定年後に再就職して働けば給与を受け取れるため、年金受給が始まる60~65歳までの期間の収入も安定するでしょう。 ただし、65歳以降に働く場合は、年金と給与などの合計が50万円を超えると年金の一部または全部がカットされる「在職老齢年金」に注意が必要です。65歳以降も働き続けるなら、月収がいくらになるかよく確認しておきましょう。 ●年金を繰下げ受給する 年金は原則65歳からの受給ですが、繰下げ受給で受け取るタイミングを遅らせると、年金額を増やせます。 繰下げは1ヶ月単位で可能です。1ヶ月繰下げするごとに0.7%年金が増えます。最長で10年間繰越が可能で、1年で8.4%、10年では84%もの年金増加を見込めるのです。 繰下げ期間中は、年金を受け取れません。繰下げ期間中の生活費をどのようにやりくりするか見通しを立てたうえで、繰下げ受給を活用するとよいでしょう。 ●iDeCoや企業年金などを活用する iDeCoや企業年金といった私的年金の活用は、現役のうちから資産づくりができる有効な方法です。 iDeCoは税制優遇に強みのある制度です。具体的には、以下のような優遇があります。 ・掛金が全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となる ・運用益が非課税となる ・受取時に退職所得控除または公的年金等控除が適用される 現役時代のうちから節税が可能で、少ない負担で積立を続けられます。 会社に企業年金制度がある人は、活用を検討してみましょう。企業年金の掛金は、事業主が負担します。 12月からは企業年金(DBなど)とiDeCo併用時のiDeCoの掛金上限額が2万円に引き上げられるため、2つの制度を併せて活用するのもおすすめです。