殊勝な態度は演技?ルイス・ネリが井上尚弥を「過大評価、過信、平凡」と言いたい放題
◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・井上尚弥―WBC同級1位ルイス・ネリ(5月6日、東京ドーム) 米専門メディア「ボクシングシーン」は9日(日本時間10日)、元世界2階級制覇王者でWBC世界スーパーバンタム級1位のルイス・ネリ(メキシコ)のインタビューを掲載した。来月6日に東京ドームで対戦する世界4団体同級統一王者の井上尚弥(大橋)について「彼の試合を見てきたが、過大評価されている。普通の平凡なファイターだ。少なくとも私にはそう見える。KOしに行く」と挑発ともとれる言葉を口にした。 さらに、「私は典型的なメキシカンスタイル。前進してどんどんパンチを打っていく。12ラウンドまで行く準備はできている。でも、12ラウンドまで行かないことを願っています。早く終わってほしいね」と判定までもつれることも考慮しながら、早期決着への自信も見せた。そして、「みなさんはコンディションを整えた、強く、速く、そして賢く、ハードな打撃を繰り出すネリの姿が見られるだろう」と言葉を続けた。 井上については「私が見る限りスピードがあって、賢い。パワーもある。だが、パンチを打つときに隙ができる。そのときこそ私の出番だ」と警戒しながらも勝利への道筋を分析する。「彼に勝てば今年一番の番狂わせになるかもしれない」と34年前、ジェームス・ダグラスがマイク・タイソン(ともに米国)を破ったような衝撃を与えるつもりだ。 18年に山中慎介との世界戦の前日計量で上限体重を超過。日本ボクシングコミッション(JBC)から活動停止処分を科されたことについても「全く気にしていない」。2月にJBCが資格回復を認めたことに「私が井上と戦うことでもうかるからじゃないか」と言いたい放題だ。 3月6日の会見では山中氏に謝罪するなど殊勝な態度だったが、「悪童」はやはり「悪童」だったようだ。自身は無敗でも王者でもないためノーリスクであることも強調。「だが、彼にはリスクがある。(契約に)再戦条項はない。それは彼が自信過剰だからだ。彼は楽勝だと思っているが、意外な出来事が起こることになる」「彼らがこの戦いを受け入れたのは間違いだろう。彼らには勝って得るものは何もない。彼らは名誉のためにやっているが、この戦いに参加したことを後悔するだろう」とまでぶち上げた。 戦績は30歳の井上が26勝(23KO)、29歳のネリが35勝(27KO)1敗。 試合はPrime Videoで配信される。
報知新聞社