レトロでポップなBEAMSの「カセットテープ型スピーカー」 カセットテープに馴染みのないZ世代がレビューしてみた
近年の昭和レトロの流行に合わせ、音楽業界でも昭和歌謡やデジタル化されたカセットテープ、レコードなどが再び脚光を浴びています。それらは昭和を生きていた世代にとっては懐かしく感じる一方で、Z世代にとってはレトロを感じさせながらも、どこか新しい感覚を覚えるのです。 【画像】レトロポップな質感で所有欲を満たしてくれる BEAMSのカセットテープ型Bluetoothスピーカー 筆者が今回レビューするのは、「セレクトショップといえば」でおなじみBEAMSの、『カセットテープ型Bluetoothスピーカー』です。見た目は完全にカセットテープにしか見えず、まさかスピーカーだとは思いません。しかし、Bluetooth接続によってスマートフォンやPCから音楽などの再生が可能なほか、microSDスロットも備えており、保存してある音源を聴くこともできるなど、スピーカーとしての機能をしっかりと搭載しています。 ■BEAMSオレンジ×カセット型で“二度見不可避”なデザイン 本商品の一番の特徴はなんといってもそのデザイン。BEAMSのロゴカラーであるオレンジを基調としたスケルトン仕様になっており、内部のベアボードが見えるのはメカニックな雰囲気を感じさせます。くわえてカセットテープの形状をしているため、初見ではとてもスピーカーとは思えません。 手に取る人によって様々な感情を抱かせるそのデザインは、まさに「エモい」を絵にかいたような商品。仮にスピーカーとして使わなくとも、雑貨として飾るだけでオシャレですよね。我が家には、カセットテープが収納されているテレビボードがあるので、そこに置いてみましたが、まったく違和感がありませんでした。 また、これをリビングの机の上に置いていた際に、帰ってきた父親が「ん? カセットテープ!? しかもオレンジ!? なにこれ?」という、いい反応をしてくれました。たしかに現代の生活の中でカセットテープを使うことはほぼないので、驚くのも無理はありません。友人の誕生日プレゼントに何も言わずに渡して、反応を伺うのも面白そうだと感じました。 ■気になる音質と使用感は……? デザインは申し分ないとはいえ、この商品はスピーカーなので、気になるのはその音質。電源をつけてみると、「ガチャッ」というカセットテープを再生デッキに入れたときの音が流れてきます。細かなところまでカセットテープを再現しているのはポイントが高いですね。 Bluetoothを接続して、音楽を流してみると、本当にカセットテープから音楽が聴こえてきます! 昨今の音質の優れたスピーカーに比べるとさすがに音質は落ちますが、この大きさであれば許容できるレベルです。色々な音楽を流してみましたが、昭和歌謡を流してみるとレトロ感がプラスされ、エモさがマシマシになりました。昭和歌謡が好きな方には、ぜひ試していただきたいです。 また、筆者的なおすすめはラジオを聴くときに使うことです。ラジオといえばもともとラジカセから流れてくる印象があるので、多少音質が悪くとも関係なく、カセットテープ型という特徴が最大限活かされているように感じました。心なしか、いつもより「オールナイトニッポン」を聴きながらのPC作業がはかどりました。 使用感に関しては、ボタンの数が3つと必要最低限なので、操作で迷う心配はありません。最大音量で約6時間も再生できるのはこの大きさでは十分すぎますし、充電も付属のUSBケーブルでできるため、モバイルバッテリーなどと組み合わせてあげればさらに長持ち。使いにくいということはまずないでしょう。 また、薄型でとてもコンパクトなため持ち歩きにも便利です。どうしても一般的なスピーカーだとバッグに入れて持ち歩くにはかさばってしまいますが、このカセットテープ型スピーカーならどんなバッグでも持ち歩けます。ちょっと友だちと集まったときなどに、これで音楽をかけることによって、話のネタにもなります。 価格も4,950円(税込)と手頃なので、既にスピーカーは持っているけれど、コンパクトで持ち運びしやすいものが欲しい方、音質よりもデザインや意外性を重視する方、レトロ好きや音楽好きへのプレゼントを考えている方などにとてもおすすめな商品。カセットテープ型Bluetoothスピーカーでレトロポップな音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか。 (文・写真=中安淳平)
中安淳平