世界に伍する圧倒的ポテンシャル、開花目前。サンフレッチェ広島ユース・木吹翔太がイメージする一番高い景色 【NEXT TEENS FILE.】
持ち前の素直さで真摯にセンターバックへと取り組むと、9月には久々に代表にも復帰。中学生のころから目指してきたFIFA U-17ワールドカップのメンバー入りは果たせなかったが、ユースで過ごしてきた2年間についても「もちろん良いことばかりではなかったですけど、結果的には意味のある挫折だったのかなと思います」と言及しており、成長の過程として必要な時間だったと、既にしっかりと自分の中で折り合いを付けている様子も窺える。
2024年はアカデミーラストイヤー。縁もゆかりもなかった吉田の地で寝食を共にし、
濃厚な時間を過ごしてきた仲間との最後の1年に懸ける想いは、人一倍強い。
「スタメンの選手だけじゃなくて、ベンチの選手もふてくされることなく声を出して、僕たちと一緒に戦ってくれますし、ベンチ外の選手も含めて一体感を持てるので、そういうところは良いチームだなと思いますし、日頃から良い雰囲気でできているのかなと思います」
「チームとしてはクラブユースの優勝とプレミアファイナルでの優勝を目標にしているので、そこへ向けてチームのために自分の力を発揮したいですし、個人としては1個上の世代のオリンピック予選とかアジアの大会もあるので、そこに絡んでいけるようにしたいと思っています」
天を翔けるペガサスのように、力強さとしなやかさを兼ね備えた圧倒的ポテンシャルの持ち主。他に類を見ないスケールを誇る木吹翔太がたゆまぬ努力を貫く限り、これから切り拓いていく道の先には、それこそ日本サッカーを変え得るような、楽しみな未来が待っているに違いない。
土屋 雅史