「服をくれたら『#PR』なしで投稿してあげる」とインフルエンサーからDM、コレってセーフ?アウト?【マンガで学ぶステマ規制】
実際は広告なのに一般消費者には広告ではないように見える表示「ステルスマーケティング」については、ファッション&ビューティ企業も正しく理解し、対策を講じることが必要です。そこで「WWDJAPAN」は、企業のSNSやインフルエンサー・マーケティングを担うLIDDELL(リデル)に協力を依頼して毎週、業界あるあるな「ステマかも!?」クイズを出題。ステマ規制に該当するポイントを明らかにしながら、講じるべき対策を伝授します。
ケーススタディ23 今回の事業者 アパレルブランドのEC担当のA 投稿者 A一押しのファッション系インフルエンサー
アパレルブランドのEC担当のAは、ファッション系インフルエンサーからDMをもらいました。そこには「すてきなブランドなので、私のアカウントでコーディネートを紹介したい。無償で提供してくれたら『#PR』を付けずに投稿します」と書いてありました。Aは普段からこのインフルエンサーを「私たちのブランドの雰囲気にぴったり!」と注目し、SNSをフォローしていたので、今回の申し出を喜んでいます。
インフルエンサーに商品を提供し、「#PR」なしで投稿してもらうのはステマ?それともセーフ?
ステマに該当します。
インフルエンサーからの申し出でも、販促活動を目的に商品を提供し、投稿してもらうことに変わりはありません。したがって広告とみなされます。
ステマ回避のためには「#PR」「#ad」などの広告表記か、「◯◯(ブランド名)からの提供」など、ブランドから提供された旨を明記するようインフルエンサーに依頼する必要があります。 ※状況や前後関係、関係性において判断が異なります。
室木おすし/イラストレーター・漫画家 プロフィール
(むろき・おすし)建築家という響きに憧れ建築の大学に入学するも、直線がうまく引けないため挫折。卒業後、渋谷アートスクールに入学。24歳のとき、フリーのイラストレーターに。3児の父で、著書に「貴重な棒を持つネコ」「君たちが子供であるのと同じく」「悲しみゴリラ川柳」がある。オモコロライターとしても活躍