「捕獲・不妊手術・元の場所に戻す」不幸な猫を減らす富山市レスキューチームの取り組み
■民間ボランティアと連携 取り組み進める
「こんにちは、お疲れ様です。よろしくお願いします」 この日、山田さんが訪れたのは「保護猫カフェ」です。 「一匹だけなんですけど、お願いできますかっていう人がおられて」 オーナーの田畑智真紀さんは、様々な理由で保護されたネコを預かっています。 田畑さん「この子です。多頭飼育崩壊から出た子で、固まりがちだったり、シャーって言ったりするってことで、里親さんが見つからないままお預かりしている子です」 富山市保健所はおととし、田畑さんら民間ボランティアと連携し、「富山市猫レスキューチーム」を発足させました。民間と連携することでそれぞれの得意分野を生かし、幅広くネコの問題に取り組むことができるといいます。 山田さん「猫を捕まえて病院に持っていくっていうのは、ボランティアさんの仕事になります。市だけではできないことを手伝ってもらうことによって、お互いにできることが増えてくるんじゃないかなって思っています」 チームが昨年度、不妊・去勢手術をしたネコは93匹。「TNR」の依頼条件は、1匹につき2万円程度の手術費用を自己負担できることですが、この費用がネックになり、二の足を踏む飼い主も少なくないといいます。 田畑さんは飼い主とネコのためにも、TNRの検討をしてほしいと呼びかけます。 田畑さん「どっちも幸せではないですよね、人間も(ネコも)。まず負の連鎖を一回止めて、それからどうするのか、そういったことを考えていくためにも、やっぱり不妊手術って猫にとっても大事なことなのかな、というふうに思います」