東京五輪OA枠候補に柴崎岳急浮上で本田圭佑の野望はどうなる?
コパ・アメリカに招集された23人のなかで、オーバーエイジにあたる選手は5人。そのなかでボランチの柴崎岳(27)=ヘタフェCF=は森保監督からキャプテンを任され、3試合すべてで先発フル出場。プレー面だけでなくメンタル面でも若いチームをけん引し続けた。 柴崎は1月のアジアカップでも森保ジャパンに招集されている。国際サッカー連盟が「大陸選手権で各国協会が選手を拘束できる権利は、1年間に1大会のみとする」と規約で定めているなかで、日本サッカー協会はヘタフェと粘り強く交渉を重ねてコパ・アメリカ招集にこぎつけた。 昨シーズンのヘタフェで、柴崎は実質的な構想外に置かれていた。コパ・アメリカを介して売り出したいとヘタフェ側が考える部分もあったはずだが、それ以上にブラジルの地で同じ時間を共有することで、柴崎と東京五輪世代の融合を加速させたいと望む森保監督の意向も働いていたはずだ。 つまり、森保監督は柴崎をオーバーエイジの筆頭候補として考えていることになる。今後はワールドカップ・アジア予選を戦うフル代表と、来夏へ向けて強化を図る五輪代表のスケジュールがほぼ重複する。千載一遇のチャンスだったコパ・アメリカで柴崎を招集し、キャプテンを託した意味は大きい。 出場資格があった2012年のロンドン五輪で選外になっている柴崎にとっても、日本で56年ぶりに開催される、スポーツ界最大の祭典でプレーする意欲は強いはずだ。そして、柴崎が見せた好パフォーマンスは、元日本代表MF本田圭佑(33)が掲げる目標にも大きな影響を及ぼしてくる。 日本中を熱狂させたワールドカップ・ロシア大会から、約1か月がすぎた昨年8月。すでにフル代表からの引退を示唆していた本田は次なる目標として、東京五輪にオーバーエイジの一人として参戦。ボランチとして攻守両面でチームをけん引して、金メダルを獲得するプランを唐突にぶち上げた。 「東京五輪にオーバーエイジとして出場することを目標に現役を続けて、あと2年、ガッツリと自分を鍛えあげようと思っています。タイミングよく東京五輪が来てくれることは個人的に運命だと感じていて、これは目指さないといけない、と勝手に感じている。今回のロシア大会に出た選手たちは、みんな東京五輪に出たいと思っているはず。そういう選手たちとの競争に勝って、オーバーエイジの3枠に入らなければいけない」