大阪・2歳児の熱中症死、祖母の内縁夫の控訴を棄却 二審も懲役6年
大阪府富田林市で2022年6月、小野優陽(ゆうは)ちゃん(当時2)を熱中症で死亡させたとして、保護責任者遺棄致死と逮捕監禁の罪に問われた桃田貴徳被告(53)の控訴審判決で、大阪高裁(石川恭司裁判長)は10日、懲役6年とした一審・大阪地裁堺支部判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。 弁護側は、「主犯」とされた優陽ちゃんの祖母(48)=両罪で懲役9年の判決確定=との内縁関係を事件前の口論を機に解消し、「保護責任者には当たらない」と無罪を主張した。だが高裁は「口論はささいな事柄による衝動的な事態で、家族としての実態は維持されていた」と退けた。 高裁判決によると、桃田被告は祖母と共謀し、優陽ちゃんを計57時間、自宅寝室のベビーサークルに閉じ込め、手足を粘着テープで縛って放置し死亡させた。 優陽ちゃんは両親と別居し、祖母に引き取られた。祖母と桃田被告は優陽ちゃんを放置した間に外泊し、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを訪れるなどしていた。(山本逸生)
朝日新聞社