日本ハム CS進出まであと1勝 新庄監督「決めたいですね」シーズン前「最低でもクライマックス」実現へ 選手の成長に実感
「オリックス2-3日本ハム」(22日、京セラドーム大阪) 日本ハムは九回に決勝点を奪い接戦を制した。加藤貴は125球無四球完投勝利で自身初の10勝目。京セラドームでの連敗を6で止め、オリックス戦は12勝12敗1分の勝率5割で今季の日程終了。この日の1勝で、22日の西武戦(ベルーナ)に勝てば新庄政権初で2018年以来6年ぶりのCS進出が決まる。 【写真】勝ち越しの生還を果たした五十幡をハイタッチで迎える新庄監督 新庄監督は「生まれて初めて京セラで勝った気分。よく勝てましたよ」とほっとした表情。「(オリックスに)勝ち越したかったですね。でも負け越さないっていうところが成長」とうなずいた。 最終回に決勝の1点をもぎ取った。無死から万波が二塁打で出塁すると、代走・五十幡の勝負手を打つ。郡司の内野安打、上川畑の犠打で1死二、三塁。代打松本剛が追い込まれながら低めの変化球に食らい付き、三ゴロ。西野のホームへの送球も少し逸れ、打った瞬間にスタートを切っていた五十幡が俊足を生かして生還した。 新庄監督は「いやもうプレッシャーになるでしょ。西野君は、取ってすぐ投げなきゃいけないっていう。万波君が出たら五十幡君で行こうと決めていたんで。プレッシャーをかけるために」と起用理由を明かした。 選手も着実に任務を遂行した。松本剛は「三振とポップフライ以外と思っていた。追い込まれてからはとにかく当てよう、ゴロを打とうとしか考えてなかったです」と言う。五十幡は「ギャンブルゴー(バットに当たった瞬間にスタート)でした。自分の仕事ができたと思います」と話した。 新庄監督は「松本君のときめちゃくちゃ(作戦を)迷った。五十幡君がサードランナーなんで何でもできるから。でも結果的に、バットに当てさえすれば何か起こるっていうことを選手全員がわからないといけない場面でしたね」と振り返る。任務を遂行した選手の成長を問われ「もうできてますよ。今年に関しては。今までこれ以上のものをみんなさせてきたんで」とうなずいた。 今季開幕前に「最低でもクライマックス。あとは選手を信じてそこからトップを勝ち取ります」と宣言していた。CS進出まであと1勝。「決めたいですね。決めてしまえばまた、いろいろな作戦も変わってくるし、やりたいこともやれるし」。残り試合で短期決戦仕様に整えて、日本シリーズ進出に挑む。