3位・ロッテ、オールスター明けは6回終了時点リードしていれば23勝0敗!CSでもリードを守り切るんだ!
3位でクライマックスシリーズ出場を決めたロッテは、オールスター明け初戦となった7月26日の楽天戦に勝利して以降、6回表終了時点で6-0としながら6回裏に7点を奪われた7月28日の楽天戦、6回表終了時点で4-2とリードしながらその裏同点に追いつかれ、7回に勝ち越しを許して敗戦した9月13日の西武戦があったが、後半戦は6回裏終了時点でリードしていた試合は23勝0敗と1度も負けなかった。 6回表終了時点でリードしていた7月28日の楽天戦、9月13日の西武戦、0-0の8回に鈴木昭汰が西川愛也に決勝弾、3-3の10回に藤岡裕大の適時打で1点を勝ち越した10回裏に国吉佑樹が2点を失いサヨナラ負けを喫した試合もあるが、先発陣がリードした状態で、リリーフ陣にバトンを繋げば、そのリードをしっかりと守り切った。 勝ち試合の8回・鈴木昭汰、9回・益田直也のリレーが多かったが、今季も決まった形の“勝利の方程式”を採用しておらず、8月2日のオリックス戦では3-0の6回に登板した坂本光士郎が2点を失ったが、3-2の7回が国吉佑樹、8回が澤村拓一、9回が横山のリレーで逃げ切れば、8月4日のオリックス戦では1-0の8回に横山、「(小川)龍成が2点タイムリーを打ってくれたので、だいぶ楽な気持ちで行けました」と鈴木が試合を締めた。さらに8月27日の西武戦では、2-0の8回に澤村、9回は鈴木の継投で勝利したこともあった。 球団新記録となる24試合連続無失点に抑えた国吉は、開幕から勝ちゲーム、同点、ビハインド、さらにはロングリリーフと様々な役割をこなしたが、「(CSでは)リリーフがいつもより前倒しで早いイニングから投げるということも想定されますし、自分はいつもの持ち場と違うようなところでも投げる機会があるかと思うんですけど、臨機応変に今までやってきた経験を活かしてすぐ対応していきたいなと思います」とどの場面でも腕を振る覚悟を示した。 横山もオールスター明けは勝ちゲームでの登板が増えたが、7月26日の楽天戦以降だと、同点・勝ち試合の6回が5試合、7回が6試合、8回が3試合、9回が2試合と、様々な場面で投げた。横山本人にシーズン中、勝ち試合でも色んなイニングで投げることに難しさはないか聞くと、「任せてもらったところをとにかく0で抑えるだけなので、そういうところで、はい。特に何が違うとかはないのかなと思います」と頼もしいコメントが返ってきた。 そして、守護神・益田は同点の場面での失点、敗戦はあったが、オールスター明けは10度のセーブ機会全て成功し、セーブ機会での失点は5-2の9回に登板した7月27日の楽天戦の1失点のみ。それも失策が絡んでの失点で、オールスター明けの自責点は0。セーブ機会での登板で安打を許した試合もわずかに3試合で、三者凡退で片づけた試合は7試合と抜群の安定感だ。 リリーフ陣は夏場以降一軍に定着した菊地吏玖、日本ハム戦今季12試合・11回1/3を投げて被安打0の澤村拓一、シーズン最終盤に一軍昇格し、10月3日の日本ハム戦で1回を無失点に抑えた澤田圭佑などがいる。 クライマックスシリーズファーストステージの対戦相手となる2位・日本ハム戦は6勝18敗1分と大きく負け越し、今回の戦いの舞台となるエスコンフィールドでは3勝9敗だった。とにかく先制点を奪い、そのリードを投手陣で逃げ切る形を作ることができれば、ロッテのペースで試合が運べる。まずは先制点を取りたいところだ。 取材・文=岩下雄太
BASEBALL KING