新バスケプロのB.LEAGUEがソフトバンクとの巨額契約で期待するもの
前日に孫代表と会食をしてITの進化についてのプレゼンを受けたという川淵会長も、「5年先にどこまで変わるのか。情報発信力がますます高まり変わっていく。見たいときに見たい場面をボタンひとつで見られるというのは凄い。なでしこの試合(敗退したリオ五輪予選)は見るのにしんどいところがあったけれど、(このシステムがあれば)点を取るところだけをボタンを押して見られた。そういう(ITの技術力を持った)ソフトバンクと互いにウインウインで色々な仕事ができるのはラッキー」と感謝、年間約30億円のスポンサードで、財政面でもB.LEAGUEの経営見通しが立ってきたことを明らかにした。 「ソフトバンクさんがトップパートナーになったことで、他からも色々なスポンサーから声がかかっている。裕福とは言えないが、当初の予定よりもかなりできてきた」 その上で各クラブへのリーグからの分配金も当初予定した4000万円から上積み可能な方向であることと、優勝チームへの賞金もプロリーグにふさわしい金額にすることを約束した。 「優勝賞金が、200、300万円ではねえ。プロとして優勝に値する賞金を出したいし、それが元になって各クラブで、1億円の年俸をとる選手を1日でも1年でも早く出してもらいたい。子供達に夢を与えるし、(ソフトバンクのメインスポンサーで)それが可能になりつつある」と1億円プレーヤー誕生へも思いを託した。 2つのリーグに分裂していたバスケットリーグが川淵会長のリーダーシップで統合されることになったが、バスケットの競技者の中学、高校の登録人数は約56万人、女子も約27万人もの登録があり、サッカーのおよそ10倍。川淵会長は「環境整備がされていないので、ファン、愛好者が獲得できていない。ここを開拓すれば、多いに変わる可能性を秘めている。奇跡を起こしたい」という。 また会見では、お笑いコンビの「ハリセンボン」、元NBAプレーヤーで、現在リンク栃木ブレックスでプレーしている田臥勇太による公開プレゼンも行われ、近藤春菜の提案した「試合中の選手にスマホを合わせると既婚、独身かを含めた選手データーがわかり、空になったコップを認証させると席までドリンクが運ばれるアプリの開発」を孫代表が「今聞いたばかりの無茶ぶりだけど、やりましょう」と即決で採用。春菜がアイデア料を要求すると「ドリンク飲み放題で」とジョークで返す一幕も。 また田臥の「世界に通用する若手選手の育成システムを作る」という提案には、川淵会長が「日本国内では無理。指導者、選手を含めてアメリカで育成するルートを協会で作っていきたい」と答えた。 プロ野球、Jリーグに次ぐ、第3の人気プロスポーツとしての期待と可能性がさらに膨らむ。