新バスケプロのB.LEAGUEがソフトバンクとの巨額契約で期待するもの
今秋から統合され新スタートするプロバスケットリーグのB.LEAGUEのトップパートナー(メインスポンサー)がソフトバンク株式会社に決定したことが10日、都内のホテルで発表された。ソフトバンクグループの孫正義代表と日本バスケットボール協会の川淵三郎会長が出席して行われた共同会見。年間約30億円で複数年契約を結ぶビックなスポンサー契約で、今秋の開幕戦から、ソフトバンクがスマホ、タブレット、PCで視聴できるライブ中継を1部、2部の全試合で実施することも発表された。 川淵会長はJリーグのチェアマン時代に孫会長との交流がスタート。「放映権の獲得のため好きな金額を書いて下さいと白紙の小切手を持ってこられた。(金額を)書きたかったが、あいにくNHKの話が先に決まっていた」。この2月初旬に川淵会長が、孫会長に直接電話をかけてスポンサードを依頼すると、「健全な精神は健全な肉体に宿る。子供の成長にとってスポーツが一番大事だし、その理念はソフトバンクの考えと一致する」と、電話会談後、2日後にトップスポンサーの引き受けが決定したという。 孫代表は「情報革命で人々に幸せをという考えを我々は創業から持っている。ツイッターで幸せとは何か?と聞くと家族や恋人たちと分かち合う感動がキーワードだった。スポーツは感動をもたらす。ITの力でスポーツの感動を届けたいし、Bリーグの大きな飛躍に役に立ちたいと考えた。Jリーグも日本にどれくらい根づくのか成長できるのかと心配していたが、川淵さんのリーダーシップで、こんなにも盛んになり大きく発展した。日本のバスケット界も混乱して、バスケットの存続そのものが危ぶまれ、多くの人が先行きを心配していたが、川淵さんが登場しておさめられた。見事な采配だと感じている。その川淵さんありきで(スポンサーの)金額の社内の議論を聞かずに先に決めた」と、メインスポンサーを即決した理由を説明した。 またオーナーとなっているプロ野球のソフトバンクス・ホークスの経営実態を例に出して、チームを持ったことで九州での認知度が向上し、それがソフトバンクの携帯事業のシェア拡大につながり換算して200億から300億の利益をもたらしたことや、400、500億円の広告効果があったことを示し、「プロスポーツ運営は、どんどんプロ化していき、企業価値が増えている。日本もこれからそうなっていく」と、スポンサーメリットを説明した。