高所得者でも不安、家計のやりくりに懸念強まる-米連銀調査
(ブルームバーグ): 米フィラデルフィア連銀の調査によると、年収10万ドル(約1600万円)以上の消費者も含めてこの先1年間の生活費を工面することへの懸念が強まっている。
調査対象者の3分の1超が今後6カ月の家計のやりくりに不安があると答えた。1年前は28.5%だった。今後7カ月から12カ月の間に不安があると答えた人の割合も上昇した。
4月に請求書の全額を支払うことができた人のうち、4分の1以上が今後6カ月のことを心配していると回答。1年前の5分の1から増加した。15万ドル以上の所得者層の約30%が今後6カ月の家計のやりくりに不安を感じていると回答した。
回答者の3分の2以上が、過去1年間に増加した経済的ストレスに対処するため、支出抑制や支払い遅延など、何らかの行動をとった。15万ドル以上の所得者層の14%余りは退職貯蓄を早めに取り崩したと答えている。
フィラデルフィア連銀が3月22日から4月6日にかけて5000人の消費者を対象に実施した調査によると、すでに支払いに困っている人の割合も上昇している。
支出を賄う能力について尋ねたところ、22.5%が4月に請求書の一部または全部を支払えなかったと回答。1年前から2.7ポイント上昇した。より裕福な消費者では、支払いに困っている割合は3.4%から6.9%へと2倍以上に増加した。
原題:Even High Earners Worry About Making Ends Meet, US Poll Finds(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Alexandre Tanzi