愛知県豊川市でも待機児童
放課後児童クラブが不足
学校の授業後の子どもたちを預かる「児童クラブ」が、愛知県豊川市の一部校区で不足している。共働き世帯などではなくてはならない存在だが、昨年度でみると、市内26小学校区のうち、中部、豊、御油など12校区で児童クラブの「待機児童」が出た。 市内には公設と民間計51のクラブがある。昨年度は51施設の合計定員は1973人で利用者は1769人。単純計算だと204人余裕があるが、59人の待機児童が出ている。 これは定員に余裕がある校区がある一方で、不足している校区があるのが理由だ。利用は原則、校区内にあるクラブとなっており、越境利用は難しい。 利用者が増える背景には、夫婦共働きが当たり前になり、正規雇用で働く人が増えているほか、離婚の増加などがある。外国籍の子どもの利用もある。 市は入所希望者が増加しているため、祖父母らの協力が得られる家庭は、対象児童であっても配慮をお願いしている。また待機児童を減らすため、施設の拡充を目指している。 保護者の一人は「豊川は、市長がマニフェストで『子育て豊川応援団』を掲げて頑張っている。児童クラブの待機児童がゼロになることを期待しています」と話す。 夏休みは児童クラブの利用者増が見込まれるため市では今年度、3カ所で校区外の子どもでも利用できる「夏季拠点児童クラブ」を開く。昨年度までは2カ所だったが、ニーズが高いことから今年度から増やした。この結果、昨年度は100人の利用希望者を断ったが、今年度は58人まで減った。だが利用できない児童がいる状況は変わっていない。 市は「保護者のニーズを捉え、待機児童を減らすために尽力する」と話す。 【竹下貴信】
東愛知新聞社