女性監督が男性チームの監督になる時はくるのか アメリカ女子代表監督が語る道のり「男子選手をコントロールできると思わない人が……」
男ばかりのドレッシングルームをコントロールするのは難しい?
近年は女子サッカーが欧米で高い注目を集めており、昨年の女子ワールドカップ、今夏のパリ五輪も大きな盛り上がりを見せた。 女子選手の待遇も大幅に改善されており、今後ますます発展していくことだろう。そこで気になるのが、男子チームを指揮する女性監督が出てくるかどうかだ。 この可能性に触れたのは、パリ五輪でアメリカ女子代表を指揮して優勝を果たした47歳の女性監督エマ・ヘイズだ。 ヘイズは2012年から12年間チェルシーFCウィメンを指揮し、FA女子スーパーリーグを7回、女子FA杯を5回制するなど、数々のタイトルを手にしてきた。今夏のパリ五輪のタイトルも含め、女子サッカー界では名将と呼ぶべき存在だろう。 適正があれば男子チームを指揮してもいいように思えるが、ヘイズはまだまだ道のりが長いと見ている。男子チームのオーナーたちが女性監督を迎える準備が出来ているかとの問いに対し、ヘイズは次のように答えている。 「準備はできていないと思う。そうでなければ、今頃は実現しているはずだもの。女性監督が男子選手ばかりのドレッシングルームをコントロールできると思わない人が多い。ただ、最高の指揮官が女性だったとしても、選手たちは人生の他のことと同じように理解してくれると思う」(『BBC』より)。 男子サッカーと女子サッカーでは異なる部分も大きいが、不可能ではないはず。最近は女性審判が男子サッカーの試合を担当するケースも出てきているが、女性監督が男子の名門クラブを指揮する日がくるだろうか。
構成/ザ・ワールド編集部