防災デジタルマップ手作り 白浜第一小5年生、和歌山
和歌山県白浜町の白浜第一小学校5年生22人は、学校周辺や通学路を歩き、危険な箇所や安全な場所をまとめた防災デジタルマップを作った。 【応援受け入れの整備を 和歌山県、能登地震で対策見直しの記事はこちら】 楽しみながら子どもの防災・防犯の安全意識向上につなげようと、日本損害保険協会などが主催する「小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」に合わせた取り組み。県損害保険代理業協会(橋爪誠治会長)が2日間、防災マップを作る授業を開いた。 初日の授業では児童が5班に分かれ、住宅街や海沿いなど別々のルートを探索。協会の会員も数人ずつ班に付き、専用のタブレットとアプリを使って、危険または安全だと思う設備や場所の写真を撮影し、メモや理由も添えて記録した。 安全な候補には、多言語対応の避難経路看板や高台の墓地、危険な候補には、ブロック塀や朽ちている建物・空き家などが挙がった。他にも、学校の放送設備や点字ブロックがなぜ設置されているか考え、通りすがりの住民に「どこへ避難しますか」などとインタビューもした。 2日目は、実際の地図と撮影した場所を照らし合わせ、理由などをまとめたデジタルマップを作り、班ごとに発表した。作成したマップはコンクールに提出する。過去のコンクールでは作品を基に行政に提言し、実際に改修・修繕されたケースもあるという。 橋爪会長は「大災害時に生き延びるすべを楽しく学んでほしい。平穏な時にこそ、まちにあるいろんなサインを見て意識を高めてもらいたい」と話した。 中村光希君は「普段から通る道だけど、安全な所と危険な所を意識することはなかった。みんなで歩いたことで、普段は気付かない部分にも気付くことができて、楽しかった」と振り返った。
紀伊民報