軽くてシンプル、そしてパワフル!足つきは全然余裕です「スピード400」【普通免許&165cmで足つきチェック】
足つきは軽さ&ポジションの楽さで不安感なし
スピード400のシート高は790mm。ちょっと大柄のスクランブラー400Xは835mmで、それよりは少し小さ目に見える。ミラーもバーエンドタイプで低くまとまっており、ホイールも小径なためだ。シルエットはスクランブラー400X同様、シートが跳ね上がったやや前傾姿勢をとっている。 足つきを試すためにスタンドをはらい、車体を起こすとビックリ。とても軽い! スクランブラー400Xの軽さにも驚いたが、スピード400はさらに上を行く軽やかさ。数値でいえばスピード400は171kg、スクランブラー400Xは180kgとその差は9kg。しかし数字以上に、やや低くなった重心が引き起こしの軽さを実現しているようだ。 もちろん、着地した足も不安はまったくない。両足を降ろしたときには、シッカリつま先が地面に接地できており、少し膝が曲がる余裕さえある。シート、フレームも細身で、無理に足を開く感覚もない。スペック的には高めといえる790mmだが、思った以上に足つきのいいバイクだ。もちろん、片足をステップにあげたときにはべったりと接地。165cm、50kgの私の体格で、何の無理もない車格といえる。
シングルスポーツらしいトルク感でスピード十分! トライアンフのデビューにはピッタリだ
走り出すと、シングルエンジンらしいトルクあふれる加速感が楽しい。低回転からの立ち上がりは気持ちよく、リズム感のある排気音はスポーティーだ。ピークパワーが8,000rpmと低めであるため、ビュンビュンふけ上がるというのはもちろんないが、街中のストップ&ゴーや、山中のワインディングなどのシーンで不足感はないだろう。少し気になったのはメーターの表示で、バータイプのタコメーターがとても小さかったところ。しかし、タコメーターとにらめっこしなければいけないエンジン特性ではないし、ネイキッドならタコメーターがない場合も多い。コンパクトなメーターの中にしっかり収めてくれたのは、スポーツライディング派にとって嬉しい心遣いだ。さらにシフトインジケーターもあり、レトロ風なメーターながら至れり尽くせり。 個性的だなと感じたのはハンドルの幅と高さ。スクランブラー400Xとはほぼ変わらない、ワイドなバーハンドルはちょっとオフロードモデルっぽい。このためコントロール性はとてもよく、ポジションも楽。前傾姿勢もほとんどないので、バイクに乗り慣れていないビギナーにとっては安心感があるだろうし、スポーツマシンに疲れたけれど、キビキビ走るマシンがいいなというベテランも楽しいはず。これを機に、トライアンフへのデビューを考えてみるのも悪くない!
西田 宗一郎