軽くてシンプル、そしてパワフル!足つきは全然余裕です「スピード400」【普通免許&165cmで足つきチェック】
トライアンフから2023年に発売された「スピード400」と「スクランブラー400X」。現行トライアンフ唯一の「普通免許で運転できる」モデルということで、普通免許限定ライダーである私はニュースを見た時から、スッカリ小さいカワイイモデルがやってくると思い込んでいた。 【画像】トライアンフ・スピード400のディテールや足つきをギャラリーで見る(19枚) ところがいざ実車を目にしてみると、ぜんぜん小さくもないどころか、シートは跳ね上がっていて足つきは悪そう……今回はスピード400を紹介する。 文/Webikeプラス 西田 宗一郎
話題の「普通免許で乗れるトライアンフ」 シンプルだが必要十分な装備に満足
ヨーロピアンなクラシックスポーツに始まり、ストリートファイター、最新スーパースポーツなど、広いカテゴリーのマシンを取り揃えているトライアンフ。イギリス発の長寿メーカーらしいトライディショナルな雰囲気に憧れるライダーは多いが、これまでは660ccが最低ラインという、大排気量モデル専門のラインナップ。筆者のように普通二輪免許しか持っていないビギナーには縁遠い存在だった。 ところが今年2024年、新設計の398ccシングルエンジンを引っ提げて登場したのが「スピード400」と「スクランブラー400X」。排気量のとおり普通二輪免許でも運転が可能で、ビギナーでもすぐにトライアンフ・デビューが可能になったのだ。 このうちスピード400はオーソドックスなオンロードスポーツとして位置付けられており、同社のスピードツインシリーズを思わせる、スタンダードなネイキッドスタイルを持つ。水冷単気筒DOHCの「TR」エンジンのパワーは40PS/8,000rpm、最大トルク38Nm/6,500rpmというスペックで、これはスクランブラー400Xとまったく同じ。ライバルとなる400ccクラスのシングルモデルと比べると、かなりのハイパワーを実現している。 スピード400はオンロードに合わせ、前後17インチのラジアルタイヤを装備するホイールと、低めにポジションするハンドル、790mmのシート高を持つ。サスペンションは43Φの倒立フォークを備える剛性たっぷりのもの、電子装備ではライドバイワイヤ、切り替え可能トラクションコントロール、デュアルチャンネルABS(スクランブラー400Xはオフロードモードに切り替え可能)、トルクアシストクラッチなど盛りだくさん。クラシックな見た目を裏切る現行機らしい充実装備だ。 各種ディテールはミドルクラスだからといって安っぽさはなく、灯火はもちろんフルLEDで、ヘッドライトは外周が発光するデザイン。スクランブラー400Xとは違い、ガードは装着していない。サイレンサーはショートタイプで、ストリートモデルらしい軽快な雰囲気だ。エンジンのクランクケースにはトライアンフのエンブレムがしっかり主張。メーターはアナログ&デジタルの複合で、シフトインジケーターや燃料計といった、便利な機能は充実している。個人的にメーターはアナログ派なのでこの仕様は好みだ。さらに注目はフロントブレーキ。バイブレ製キャリパーはなんと高剛性のラジアルマウント。スーパースポーツには定着してきているが、ミドルネイキッドへの採用は珍しい。