全国各地で目撃情報多数、出没警報も発令中! 死んだふりは NG!! クマに遭遇しても生き延びる本当の方法
■死んだふりって本当に正しいの? 「クマに遭遇したら死んだふり」というのをよく聞くのですが、死んだふりは本当に有効ですか? 「私もなぜそんなことが言われているかわからないですが、死んだふりは正しい対策とはいえないです。死んだふりをして助かった人もいるのかもしれませんが、残念ながら助からなかった人もいると思います。 もし至近距離でクマに遭遇してしまって本当にどうしようもないときは、うつ伏せになって両手で首を守るのが一番効果的です。もちろん、この姿勢でも叩かれたり、かじられたりするかもしれませんが、出血量を抑えることができるので生還できる可能性が高くなります。 クマ被害の死因の1位は失血死なので、クマにひっくり返されてあおむけにされたりしても再びうつ伏せの姿勢になって失血を防ぐと効果的です」 「死んだふり」をすると本当に死んでしまう可能性があるんですね......。クマ対策として山に持って行くといいアイテムはありますか? 「クマ撃退スプレーを持って行くことを推奨します。ネットでクマ撃退スプレーに効果がなかったという人がいますが、ほとんどの場合は使い方が間違っているだけだと思います。 スプレーの有効射程範囲は狭いので、クマの接近を十分に待ってから鼻先に噴射する必要がありますが、多くの人が誤って遠くから噴射してしまっているのでしょう。 ただ、野生のクマに対してぶっつけ本番で正しくスプレーを使える人は少ないと思うので、一度脳内でシミュレーションすることを勧めます。『日本クマネットワーク』が出しているYouTubeの動画がスプレーの正しい使い方として参考になるので、ぜひ動画を見て確かめてみてください。 スプレーはネットでも購入でき、値段もピンキリですが、ある程度高いものを選んだほうが安心して使えます。私が推奨するのは、有限会社アウトバックが販売している『カウンターアソールト』です。 スプレーのほかには、ヘルメットも装備したほうがいいです。出血量が多くなりやすい頭部からの失血を防ぐことが対策になります。ほかにも、クマ鈴を山に入るときに持っていると安心です」