まさかこの求人が闇バイト? 求人サイトで正規の求人装う驚きの手口 仕事探す人はどう気をつけるべきか
■政府は緊急対策打ち出し「仮装身分捜査」や正規求人偽装への対策も
政府は闇バイトに対抗するため、捜査を加速させることはもちろん、実行役を生まないよう、緊急対策を打ち出した。14項目に及ぶ新たな対策の1つは、捜査員が架空の身分証を使って闇バイトに応募する「仮装身分捜査」の実施だ。 犯罪グループが闇バイトの応募者に警察官がまぎれこんでいるかもしれないと考え、実行役募集がしづらくなる効果も期待できる。 捜査の障壁となっている「シグナル」や「テレグラム」については、第一歩として日本法人窓口の設置を働きかけることを決めた。 Xはアカウント開設時にメールアドレスまたは電話番号を登録するところ、電話番号の登録を必須とし、本人確認を強化してもらうよう働きかける方針だ。 違法な求人対策では、職業安定法に基づき、求人情報で求人者が氏名または名称、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金を表示しないものは違法だと明確化する。 これにより、SNS事業者は投稿を見れば違法か判断でき、違法なものは迅速に削除できるようになる。警察もこうした違法な投稿を見つけたらSNS事業者に通報し削除を促すことができるのだ。 「タイミー」などの雇用仲介事業者には求人情報の掲載前の審査を厳格化を行うよう指導する。「タイミー」はこれまでアルバイトが始まるまでには適切な求人か全件チェックしていたところ、掲載する前に24時間365日体制で求人原稿をチェックすると発表している。正規の求人を偽装する闇バイトに歯止めをかけるのがねらいだ。
■これから仕事を探す人は何を気をつければいい?
こうした状況の中で、これから仕事を探す人が気をつけるべき点を警察庁の幹部に聞いた。 政府の緊急対策により必要な情報がそもそも載っていないものは違法と明らかになったので、まず応募してはいけないと話す。そのうえで、一見して正規のバイトに見えるものも、載っている名称でしっかりとHPを検索し、その実態まで調べる必要があるということだ。また応募してしまった後で闇バイトだとわかった時は、絶対に犯罪に加担せず、すぐ警察に相談するよう呼びかけている。