「インフルエンザ」異例の“2回目”ピーク、A型とB型の2種類が流行拡大
インフルエンザの感染予防で大事なことは?
編集部: 季節性インフルエンザの感染予防で大事なことについて、改めて教えてください。 甲斐沼先生: 一般的な風邪は様々なウイルスや細菌によって起こりますが、その多くは喉の痛み、鼻汁、くしゃみや咳などの症状が中心で全身症状はあまりみられません。しかし、インフルエンザは38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身症状が突然表れます。子どもの場合は稀に急性脳症を発症し、高齢者や免疫力が低下している場合には肺炎を伴うなど、重症化することもあります。 改めて、インフルエンザを感染予防するためには、感染経路を断つ(飛沫感染・接触感染を防ぐ)ことが重要であり、帰宅時や調理の前後、食事前など、こまめに手洗いをしてください。また、予防接種を受けて、インフルエンザの重症化リスクを減らしましょう。 普段から免疫力が低下していると感染しやすくなることに加え、感染した際に症状が重くなってしまう恐れがあるので、日常的に十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけて、免疫力を高めておきましょう。
編集部まとめ
季節性インフルエンザが2023年12月にピークを迎えた後、今年に入ってから急増して2つ目のピークができています。直近の調査結果によると、31都府県で前週より患者数が減少しているとのことですが、引き続き警戒の必要がありそうです。
【この記事の監修医師】
甲斐沼 孟 先生(TOTO関西支社健康管理室産業医) 大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。2023年、TOTO関西支社健康管理室産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。