世界の1~10月鉛・亜鉛需給、亜鉛29万5000トン供給過剰。鉛も4万トン過剰
国際鉛・亜鉛研究会(ILZSG)がまとめた1~10月の鉛・亜鉛地金の世界需給によると、鉛は4万トンの供給過剰(前年同期は21万3千トンの供給不足)、亜鉛は29万5千トンの供給過剰(同3万3千トンの供給不足)となった。亜鉛は過剰バランスで推移しているが、単月ベースでは4カ月連続の不足バランスとなり、年前半に比べ過剰幅は縮小している。 鉛需給は、供給量が1063万6千トン(前年同期比2・8%増)、消費量が1059万6千トン(同0・4%増)。供給量は豪州、中国、ドイツ、インド、台湾などが増加した一方、ブルガリア、イタリア、日本、韓国、英国などは前年同期を下回った。消費量は欧州、中国、インド、メキシコなどが増加したが、韓国やトルコ、米国が減少したため、全体では前年同期並みだった。 亜鉛需給は、供給量が1156万5千トン(同3・8%増)、消費量が1127万トン(同0・9%増)。供給量は中国の増産のほか、豪州、メキシコなどが増加した。一方、欧州、カナダ、日本は前年同期を下回った。消費量は中国とインドが増加したが、欧州、ブラジル、日本、韓国などが減少した。 10月単月では、鉛が供給量111万7千トン、消費量113万800トンで1万3800トンの供給不足、亜鉛が供給量117万7700トン、消費量123万200トンで5万2500トンの供給不足だった。