もう大ピンチ…。欧州で大苦戦する日本人選手(5)2部からの移籍失敗…。先発の機会は増えずキャリア停滞
欧州の24/25シーズンが開幕してから約1ヶ月半が経過した。ゴールやアシストなど目に見える結果を残して、現地メディアやサポーターから高い評価を受けている選手がいる一方で、主力として活躍する未来像を描きながらも、なかなか出場機会を得られずに苦戦している選手もいる。今回は欧州で大苦戦する日本人選手をピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
FW:伊藤達哉(いとう・たつや) 生年月日:1997年6月26日 所属クラブ:マクデブルク(ドイツ) 24/25リーグ戦成績:5試合0得点1アシスト 伊藤達哉の場合、出場機会の確保に苦しむほかの日本人選手とは置かれている状況が少し異なる。 2022年1月にシント=トロイデンからマクデブルクに期限付き移籍で加入した伊藤は、加入初年度に同クラブの2.ブンデスリーガ(ドイツ2部リーグ)昇格に貢献。活躍が認められ、2023年7月には契約が完全移籍に移行した。 伊藤にとって問題なのは、マクデブルクで先発出場の機会が極端に少ないことだ。2部リーグに活躍の場を移した2022/23シーズンは、3部リーグ時代と同様に途中出場が中心。チームを率いるのは伊藤がハンブルガーに在籍していた頃の恩師であるクリスティアン・ティッツ監督だが、同指揮官はなぜか目立った負傷もない伊藤をあまり先発で起用してこなかった。 今年8月、ドイツ紙『ビルト』は伊藤が今夏の移籍希望をクラブに通達したことを報道。しかし、結局はティッツ監督が伊藤の売却に消極的だったため、移籍は実現しなかった模様だ。 2024/25シーズン、伊藤は2部リーグで1アシストをマークしているものの、出場した5試合は全て途中出場となっている。ティッツ監督が伊藤の残留を望んだのはチームの戦力として計算に入れている証にほかならないが、そこにはあくまで「ゲームチェンジャーとして試合途中に投入する存在」というエクスキューズが付く。 このまま先発の機会が増えなければキャリアの停滞につながる危険性もあるため、今冬の移籍市場で伊藤が再びクラブに退団をリクエストしたとしても何ら不思議ではないだろう。伊藤は現在27歳、途中投入要員を受け入れるにはあまりにも若すぎる。
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